SSUにはなぜスパイダーマンが登場しなかったのか? ー 新たな報告書で内部事情が明らかに

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ソニー・ピクチャーズはスパイダーマンやその関連キャラクターの権利を活用し、2018年から独自のシェアード・ユニバース「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)」を展開していた。主にスパイダーマンのヴィランやアンチヒーローを主人公とした映画を公開してきたが、その評価は一部を除いて芳しくない。

特に2024年には3本もの映画が公開されたにもかかわらず、興行的には成功を収めることができなかった。また、ファンの間で特に不満とされているのが、シリーズ名に「スパイダーマン」と冠されているにも関わらず、これまでの全6作品でスパイダーマンが一度も登場していない点である(MCUクロスオーバー演出を除く)。

最近大手海外メディアが公開したソニー・ピクチャーズの内部事情に関する報告書では、スパイダーマンを登場させない決断の裏事情が明らかになった。

報告書によると、ソニーは「観客がトム・ホランドのスパイダーマンの登場を受け入れられない」と考えていたという。マーベル・スタジオを擁するウォルト・ディズニー社との契約にはスパイダーマンの使用に関する制限は存在しないにも関わらずだ。

この決断は特に、『ロキ』や『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』、そして『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』などのMCU作品が公開された後に顕著になったとされている。

さらに報告書では、ソニー内部のクリエイティブ環境について「まるで檻の中だ」と表現されており、柔軟性に欠け、シェアード・ユニバース全体を見据える視点が不足していると指摘されている。ソニーは1本1本の映画に過剰に集中するあまり、ユニバース全体の整合性や長期的な戦略を欠いていた可能性がある。

また、2018年の『ヴェノム』の成功が、ソニーに「スパイダーマンが登場しなくても集客できる」という誤解を与えた要因ともされている。確かにヴェノムは人気キャラクターであり、いままでに『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』と3作品が制作され、興行的には成功を収めている。しかし、この成功に依存し過ぎた結果、SSU全体の戦略を見失ってしまったとも言える。

現にSSUシリーズの不振とは対照的に、マーベル・スタジオと共同制作したトム・ホランド主演のスパイダーマンシリーズは3作品すべてが成功している。

ソニーはこういった経緯を含めて映画制作にはより「慎重」になる可能性が高い。あるベテランプロデユーサーによると、「彼らはひたすらに作品を作り続ける。品質管理などないのだ」と述べている。

ソニーが独自に制作した過去の『スパイダーマン・トリロジー』(トビー・マグワイア主演)や『アメイジング・スパイダーマン』(アンドリュー・ガーフィールド主演)も、最終的には尻すぼみの形でシリーズを終了しており、成功の再現性に課題があると言えるだろう。

現在、ソニーは単独でアニメ映画『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』、マーベル・スタジオと共同制作の『スパイダーマン4』、そしてAmazonとの共同制作でドラマ『スパイダーマン・ノワール』を制作中だ。

果たしてソニーは次にスパイダーマンをどのように活用し、どのような計画を進めていくのか?今後の動向に注目したい。

ゆとぴ

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