『モービウス』、マイケル・キートンやスパイダーマンのポスターは何だった? ー カットシーンの存在も

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※この記事には『モービウス』のネタバレが含まれています。苦手な方はご注意ください。

ソニー・ピクチャーズが展開しているマーベル映画シリーズの「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」の第3弾として公開された『モービウス』
約2年もの延期を経てようやく劇場にてファンにお披露目されることとなった本作は、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』直後の最初のスパイダーマン関連の映画であり、なおかつ予告編にはヴァルチャー役と思しきマイケル・キートンや、サム・ライミ版スパイダーマンが描かれたポスターなどが確認された。

今回それらの答えについて今作でメガホンをとったダニエル・エスピノーサ監督のコメントと合わせて紹介していく。

※この記事には『モービウス』のネタバレが含まれています。苦手な方はご注意ください。

マイケル・キートンの正体はやはりヴァルチャー

『モービウス』の第1弾予告編から突如として登場していた謎の役のマイケル・キートン。かねてから『スパイダーマン:ホームカミング』エイドリアン・トゥームス/ヴァルチャーなのではないかと思われていたが、見事にその通りであった。

ヴァルチャーは『ノー・ウェイ・ホーム』でのドクターストレンジの呪文のミスによって引き起こされた、マルチバースからのスパイダーマンの正体を知るヴィランたちが引き寄せられた事象に巻き込まれ、逆にMCU世界からヴェノムやモービウスが存在するソニーのマーベル世界に転送されてしまったのだ。

彼は空室のはずの監獄に転送されたが、その世界ではなにも罪状がないということから即時釈放された。

そしてどういった経緯かは不明だが、その世界でヴァルチャーの武装をもう一度作り出してモービウスに接触をし、スパイダーマンとの対決のための準備を示唆する発言をして映画は幕を閉じていた。

なぜヴァルチャーは元の世界に戻らなかったのか、チタウリの技術がない世界でどのようにしてヴァルチャーのスーツを作り出したのかなどは一切わかっていないが、今後MCUシリーズとSSUシリーズのクロスオーバーがさらに加速する形となった。

また改めて『ノー・ウェイ・ホーム』と『モービウス』の公開順も最初から計画されていたこともわかった。

ただ気になるのは予告にあったモービウスとヴァルチャーの会話のシーンだ。映像では明らかになにか話をしていたのだが、映画では全くそのシーンは出てきていない

このことについてダニエル・エスピノーサ監督は海外メディアのバラエティのインタビューのなかで、彼のカットされたシーンがいくつかあることを明らかにした。

『もっと複​​雑になるというこのアイデアでもっと遊んでいた瞬間がありました。(中略)カッティングルームの映画にはなかったものが散らばっています。

その中に予告にはあった会話のシーンがあると思うが、なぜカットされたかについてはわかっていない。

マイケル・キートンも映画が公開する直前に『モービウス』の新しいシーンの撮影をしていたことを示唆していたため、今作はギリギリまで調整が加えられていたことがわかる。

トビー版スパイダーマンについては監督は関与していない

ヴァルチャーの次に気になるのはトビー・マグワイア版スパイダーマンのポスターが映った予告編の映像だろう。

このことについてダニエル・エスピノーサ監督は海外メディアのシネマブレンドに対して、なぜ映画では登場しなかったのかについてコメントをしている。

そのシーンは予告編にしかありません。私は監督として映画を撮っただけです。いちファンとしてはそのことについていろいろな意見や考えがありますが、私は映画には入れていないし、予告編にも入れなかった。なので自分の考えとしてはいちファンレベルのものになってしまいますが、多くの人に「監督なのだから何かを知っている」と追求されました。私は知らないし、何かを知っていれば、言っていますよ。残念ながら(スパイダーマンのポスターのシーンは)私が作ったものではありません。私の考えたものでもないので、作ることもできません

なんとも驚くべきことではあるが、監督すらも知らないところであのトビー版スパイダーマンのポスターが予告編に入れられていたそうだ。

映画の予告編は専門の制作会社が作ることが多く、おそらくはソニー・ピクチャーズの判断で入れられたと思われる。ただ映画を見た後だと完全なミスリードであったことがわかる。しかも物語のストーリーにも関係のないミスリードのため、今回の映画だけでは全く意図が汲み取ることができないのだ。

今作はサム・ライミ監督が製作した『スパイダーマン』とは何ら関連しておらず、むしろ監督は別のインタビューのなかで『モービウス』は『ヴェノム』とは同じ世界線にある作品であるともコメントしている。
『ノー・ウェイ・ホーム』と関連しているという意味では、遠からず繋がりはあるのだが、直接的な繋がりは現状ではなにも持っていない

もちろんモービウスやヴェノムが存在する世界線にスパイダーマンが存在している可能性はまだ残っているが、それがわかるのもまだ先のことだろう。

ソニーがどういった意図であのシーンを予告編に入れたのかは分からないが、ちょっとばかしお粗末で安易なもだったと感じざるを得ない。少なくとも監督が知らないところで新たな要素を入れ込むのはファンとしてもやめてもらいたいところだ。

スッキリと解決した部分やモヤッとした部分が残る『モービウス』だが、良くも悪くも非常にアメコミ映画らしい映画だった。
スカッとSFアクションものを観たい人にはぜひともおすすめだ。『モービウス』は2022年4月1日より日本でも劇場公開中だ。

ゆとぴ

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「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。

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