『デッドプール&ウルヴァリン』ネタバレ感想 ー カメオ出演解説や今後のMCUはどうなっていく?

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※この記事には『デッドプール&ウルヴァリン』のネタバレが含まれています。ご注意ください。

ついに公開されたMCUシリーズ最新映画『デッドプール&ウルヴァリン』

ライアン・レイノルズ演じるデッドプールに加えて、ファンが長年夢見てきたヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンの本格的なタッグムービーとして話題で、さらには20世紀FOXからマーベル・スタジオ制作に移ったことで、正式にMCUシリーズに仲間入りした映画となっている。

そんな今作には公開前から多くのカメオ出演があることが明らかにされており、映画『デアデビル』や『エレクトラ』に登場したジェニファー・ガーナー演じるエレクトラが参戦することが当初より発表されていた。

今回の記事ではそんなサプライズなカメオ出演キャラクターの解説や物語の内容、今後の展開について紹介していく!

『デッドプール&ウルヴァリン』の顛末とカメオキャラクターたち

話はある森の中でデッドプールが穴を掘るシーンから始まる。

なんとこの穴は『ローガン』のラストでウルヴァリンことローガンが埋められた墓だった。彼がなぜそんなことをしているのか?

襲撃に現れたTVAのエージェントをローガンのアダマンチウムの骨を使って撃退しながら、話は遡る。

世界を救うカギはウルヴァリン

ウェイド・ウィルソンはある面接を受けていた。
その面接官として登場したのが、MCUシリーズではもはやお馴染みであるジョン・ファヴロー演じるハッピー・ホーガンだ。

『アイアンマン』シリーズはもちろん、『アベンジャーズ』シリーズや、MCUの『スパイダーマン』シリーズにも出演しており、ファンにとっては馴染の顔だろう。

今作では冒頭のデッドプールことウェイド・ウィルソンのアベンジャーズ入りの面接官として登場している。まさにデッドプールのMCU入りを暗喩したような演出だったのだが、残念ながらデッドプールのアベンジャーズ入りは叶わなかった。

物語は進み、デッドプールは自分の世界のアンカー(ひとつの世界の軸となる人物)であるウルヴァリンが『ローガン』で死亡してしまったことによって、世界消滅が迫っていることをTVAのエージェントのパラドクスから聞くことに。

消滅には数千年かかると聞かされたのだが、パラドクスは過去のTVAのように神聖時間軸を重要視しており、数千年を待つこと無くマルチバースを剪定していこうと企んでいた。デッドプールの世界も数千年から数十時間に消滅を早める装置によって消し去ることを宣言する。

そんなことを許すはずもないデッドプールはパラドクスに反旗を翻し、TVAのガジェットを盗んで様々な世界のウルヴァリンに協力をしてもらおうと接触していく。

マルチバースのウルヴァリンには、コミックさながらのミニサイズのウルヴァリンや、コミック『エイジ・オブ・アポカリプス』版のウルヴァリンハルクと殺し合いをした際のブラウンスーツを着たウルヴァリン、さらにはDCEUシリーズでスーパーマンを演じたヘンリー・カヴィルのウルヴァリンなど、様々な彼に接触して、自分の世界を救うことができるウルヴァリンを捜索していった。

なんとか最適なウルヴァリンを見つけたと思ったデッドプールだったが、彼は自分の世界を失望させてしまったウルヴァリンであることがパラドクスによって明かされる。
動揺したデッドプールの隙を付いたパラドクスは、剪定棒によって二人を虚無空間へと転送する。

ミュータントやヴァンパイアハンター、幻のキャラも参戦

目覚めたデッドプールとウルヴァリンは、巨大なFOXのロゴの前で激しいいがみ合いによる刺し合いを繰り広げたところ、ある人物に声をかけられる。

どうやらデッドプールとウルヴァリンは虚無空間を支配するミュータントのカサンドラ・ノヴァのターゲットにされており、彼らを拉致するために『X-MEN』に登場するミュータントたちが送り込まれたようだ。

予告編でも明らかになっていたが、炎を操るアーロン スタンフォード演じるパイロ、ウルヴァリンの宿敵のひとりであるタイラー・メイン演じるセイバートゥースがカサンドラの手下として登場した。

そして先述したある人物というのにも注目だ。

デッドプールは彼の顔を見て当初は”キャプテン・アメリカ”だと思っていたようだが、実はスティーブ・ロジャースと全く同じ顔を持つファンタスティック・フォーのジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチだった。

演じたのはもちろんクリス・エヴァンスだ。彼は2005年公開の『ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]』と、2007年公開の『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』に同役で出演している。キャプテン・アメリカを演じる6年前にマーベル映画に出演していたのだ。

その後捉えられたデップーとウルヴァリンはカサンドラのアジトに連れて行かれる。そのアジトはアントマンの巨大化したスーツで作られており、マスクの内部にはスコット・ラングの頭蓋骨が巨大なままで入っている。

カサンドラの手下にも多くのミュータントがおり、長い舌を武器にするトード、強力なパワーを持つジャガーノート、長く鋭い爪を持つレディ・デスストライク、瞬間移動をする赤い肌のアザゼルなどが確認できた。

虚無空間にはドラマ『ロキ』シーズン1 第5話から登場した、巨大な雲の怪物であるアライオスも姿を現し、その場のミュータントたちにも恐れられていた。

なんとか逃げ出したデッドプールとウルヴァリンだったが、道中で出くわしたのは、なんとデッドプールの服を着た犬。のちにドッグプールと名付けられウェイドに大変懐いていた。

ドッグプールの元の飼い主として登場したのが、顔が美形のデッドプールことナイスプールだ。演じるのは同じくライアン・レイノルズ(吹き替えは子安武人)。顔がきれいなままであることから、彼自身にはヒーリングファクターの能力は備わってはいないことが後に判明する。

ナイスプールからホンダの車をもらった二人は、またもや車内で罵倒合戦が始めてしまい、死ぬことができない二人は気が済むまで殺し合いをしてしまう。

夜になり疲れ切って寝落ちした二人の車に謎の人物が乗り込み、そのまま二人を乗せたままどこかへと走り去ってしまう。

目を覚ましたデッドプールは、洞窟のような基地にいることに気がつく。先に目を覚ましていたウルヴァリンは酒を流し込んでいた。

自分たちを連れてきたのは誰なのかと疑問に思うデッドプールだったが、そこに4人のキャラクターたちが入ってくる。

一人目は先述したジェニファー・ガーナー演じるエレクトラだ。

次に入ってきたのはウェズリー・スナイプス演じるヴァンパイアハンターのブレイド。1998年から3部作が制作された『ブレイド』シリーズの主人公であり、おそらく設定的にも同一人物だろう。

デッドプールと少し確執があるようなシーンもあったが、ライアン・レイノルズは過去に『ブレイド3』に出演しており、その現場でウェズリー・スナイプスから一悶着があったことは有名な話である。

ブレイドに続いて入ってきたのはチャニング・テイタム演じるガンビットだ。
酷いなまりが入った喋り方をするこのガンビットは、過去の映画では登場したことのないキャラクターだ(別の俳優によるガンビットは登場している)。

しかしFOXがウォルト・ディズニー社に買収される以前に、チャニング・テイタム主演で単独映画のプロジェクトが存在していた。

当時のコミコンなどでは『X-MEN』の主要キャストたちとトークセッションを行い、記念撮影までしていたのだが、時の運なのか『ガンビット』が実現することはなかった。

チャニング・テイタム自身も相当悲しんでいたようだが、コミックそのままの衣装に身を包んで、まさかの実現に至った。

そして最後に姿を現したのがX-23ことローラだ。
『ローガン』に登場したキャラクターで、ミュータントのクローン施設で生まれた少女である。ウルヴァリンの遺伝子によって同じヒーリングファクターの能力を持ち、拳からは左右それぞれ2本の爪と、足先からも1本ずつ爪を出すことができる。彼女もまた骨格はアダマンチウム製だ。

演じるのは『ローガン』と同じくダフネ・キーン。彼女の出演は予告編でも明らかになっていたが、『ローガン』以来のローラ役に喜んだファンは多かっただろう。

カサンドラの野望と究極の犠牲?

まさにMCU以外のレガシー・マーベル映画から集まったマーベル・ヒーローたちは、カサンドラ・ノヴァを倒すことを計画していた。

過去にはカサンドラのアジトへデアデビルやパニッシャーなども襲撃したようだが、いずれも帰ってきたはいない。おそらくデアデビルはエレクトラと同じ世界のベン・アフレックが演じたデアデビルだと思われる。パニッシャーは5人ぐらい演じているとデッドプールに揶揄されていた。

レジスタンスのチームは、カサンドラのアジトから生還したデッドプールとウルヴァリンを仲間に入れて、再び彼女のアジトを襲撃することになった。

アジトでの戦闘ではエレクトラの釵を使った華麗なアクションや、剣や手裏剣、拳銃など様々な武器を駆使して戦うブレイド、カードにエネルギーを込めて爆発させるガンビット、そして『ローガン』でのウルヴァリンとの道中で万引きした懐かしのサングラスをするローラなど、かつてのマーベル映画に熱狂したファンならば涙無しには見られないアクションが続いた。

デッドプールとウルヴァリンはジャガーノートから奪ったヘルメットを使ってカサンドラの能力を抑制することに成功するが、そこに割って入ってきたパイロによってカサンドラが銃撃されてしまう。

カサンドラが死亡してしまっては元の世界に戻る術がわからなくなってしまう。ウルヴァリンはプロフェッサーXの信念やX-MENの想いから、ヘルメットを外して彼女を助けることに。

命を救ってもらったカサンドラは、過去に虚無空間に現れた魔術師から奪ったスリングリングを使って、デッドプールがいた元の世界に繋がらワームホールを開く。

元の世界に戻ったデッドプールとウルヴァリンは、地下鉄の駅ですでに装置の完成を間近にしていたパラドクスと遭遇する。しかし、恩を速攻で返してワームホールから追ってきたカサンドラによってパラドクスは捉えられ、彼女はすべてのマルチバースを虚無空間に変えるべく装置の力を奪おうと行動する。

デッドプールとウルヴァリンの足止めのために送り込まれたのが無数のデッドプールの変異体たち。レディプールキッドプール、ヘッドプール、ベビープール、太ったデッドプール、侍のようなデッドプール、未来的なデッドプール、デッドプールみたいなデッドプールなど、数え切れないほどのデッドプールたちが二人の前に立ちはだかった。

ここで公開前からウワサされていたレディプール役についてだが、劇中でマスクを外すことが情報によると、ライアン・レイノルズの妻で女優のブレイク・ライブリーが演じていたとのことだ。

そのころTVAでは、組織の上層部に昇進したことがうかがえるB-15がパラドクスの反乱に気づき、エージェントを引き付けれて現場に駆けつける。B-15は『ロキ』と同じくウンミ・モサクが演じている。

まさかのデッドプールたちにとって特別な存在だった、ただのおじさんピーターによってデッドプール軍団が引きつけられている間に、デッドプールとウルヴァリンは装置を止める方法を聞き出す。

その方法は装置の動力部の物質と反物質を互いにつなぐことだが、それを行うには間に一人がつなぎとめる必要がある。原子レベルでバラバラになってしまう可能性があるため、ヒーリングファクターを持つ二人でも回復することはできない。

しかし迷いなく動力部に向かった二人はお互いが犠牲になることを志願しながらも、自分の世界のミュータントたちを見殺しにしてしまったウルヴァリンが罪滅ぼしのために動力部に向かうことに。

ただ一瞬の隙をついてデッドプールが動力部のある部屋に入りカギをかけてしまう。

世界を救うことができることを証明するため、デッドプール自身が動力部同士の繋ぎ止めに挑むのだが、もう少しのところもう一つの動力部に腕が届かない。

カサンドラにエネルギーをすべて吸いつくされてしまう直前、扉を破壊して入室してきたウルヴァリンがデッドプールの手を掴み、二人を通して動力部同士をつなげることに成功した。

デッドプールとウルヴァリンの体はその影響で裂け目が無数にでき、体も光り輝く中、消滅間近というところでカサンドラ共々装置は爆発した。

二人のヒーローの尊い命を犠牲にして、世界を救ったとB-15に報告するパラドクスだったが、デッドプールとウルヴァリンは見事に生還してみせた。

マドンナの曲が流れたおかげだと茶化すデッドプールだが、この任務によってデッドプールの世界は消滅の危機を脱することができたとB-15に告げられる。

パラドクスもTVAへと連行され、見事にマルチバースの危機は過ぎ去ったのだ。

一連の出来事が終わった二人は『アベンジャーズ』のラストをオマージュして共にシャワルマを食べて互いをねぎらった。

元々はウルヴァリンの世界も元通りにする約束だったのだが、B-15からの「過去があるから今がある」という言葉で、ウルヴァリン自身もそれを受け入れて自分の人生を歩んでいくことを決意する。

ひとり歩き出すローガンだったが、そんな彼の背中をみて声をかけたウェイドは、ブラインド・アリと共に暮らす自宅に招き入れ、自分の世界で共に暮らすことになった

ラストは救った世界の仲間たちに加えて、ローガン、ドッグプール、そしてローラも加わって楽しく食卓を囲むシーンで映画は終了した。

『デッドプール&ウルヴァリン』ポストクレジットシーンは?

MCUシリーズ入りしたのならばやはり気になるのがポストクレジットシーンだ。
今作にももちろんおまけシーンはあったのだが、次の映画に繋がるような演出ではなかった。

虚無空間にて出会ったクリス・エヴァンス演じるジョニー・ストームは、カサンドラの悪口をしこたま言ったとデッドプールに嘘をつかれたことで、皮を一瞬で剥ぎ取られて死亡してしまった。

そのことで自分に非難の声が集まったとするデッドプールは過去の映像を引っ張り出し、ジョニーは本当にカサンドラの悪口をしこたま吐きまくっていたのがバラされることになる。

今作は公開前にライアン・レイノルズから、「他の映画を宣伝するための映画ではない」と宣言されていたこともあり、その宣言通りに今作は1作品のみで物語が完結している。ある意味ではデッドプールらしい終わり方でもあった。

今後にMCUにデッドプールとウルヴァリンは登場するのか?

デッドプールやウルヴァリン、X-MENがMCUシリーズに参戦することとなったのだが、今後のMCU映画では彼らはどのように絡んでくるのかと気になるところではある。

現状では公式になにか計画が発表されているわけではない

ただウワサによると、マルチバース・サーガのクロスオーバー映画である『アベンジャーズ5』や『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』にてもう一度参戦すると言われている。

今作にはマーベル・スタジオ制作以外のマーベル映画のキャラクターたちが扱われており、主にFOX製のマーベル映画はいじられつつも、リスペクトも込められた形で扱われていた。

しかしマーベル映画を作っているスタジオはソニー・ピクチャーズも存在する。

ソニーが権利を持つスパイダーマンやヴェノムといったキャラクターたちとの共演を望む声も多いだろう。

特にコミックでも絡みの多いスパイダーマンとデッドプールの共演を期待しているファンは大勢いる。

スパイダーマンについてはどうやら『スパイダーマン4』の制作が進んでいるようだが、どういった形式で展開されていくのかは不明だ。

また『シークレット・ウォーズ』には再びトビー・マグワイアやアンドリュー・ガーフィールドのスパイダーマンも登場すると言ったウワサもあるため、ここで『デッドプール&ウルヴァリン』を越えるクロスオーバーを楽しめるかもしれない。

マルチバース・サーガ以降については、フェイズ7から本格的にミュータントやX-MENがMCUシリーズで描かれるとのことだが、ここではFOX時代のものからは完全リブートされるとし、オリジナルによるX-MENが描かれると推測されている。

いずれにしてもMCUシリーズの可能性が『デッドプール&ウルヴァリン』によってさらに広がったことは間違いないはずだ。

懸念されていたR指定表現についても、ディズニー傘下でも変わらぬ過激さを誇り、まさに映画界の歴史を変える作品にもなった。

新規から往年のファンまで多くのマーベルファンを楽しませる映画『デッドプール&ウルヴァリン』は、2024年7月24日より全世界最速公開中だ。ぜひとも劇場に足を運んでほしい。

ゆとぴ

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「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。

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