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※この記事には『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』のネタバレが含まれています。ご注意ください。
ソニー・ピクチャーズのSSUシリーズの最新作として公開された映画『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』。
トム・ハーディが主演する『ヴェノム』三部作最後の作品となっており、タイトルにもある通りエディ・ブロックとヴェノムの別れを描くことになっている。
今回の記事では。『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』最後や、ポストクレジットシーン、気になったことを紹介しておこうと思う。
『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』ラスト:ヴェノムの最期
『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』はシンビオートの創造主である暗黒の神ヌルが、シンビオートの反逆によって幽閉されていたところから始まり、封印の鍵であるコーデックスを狙って、新たに生み出したクリーチャーであり、シンビオートハンターであるゼノファージをあらゆる惑星に送り込んでいた。
今作におけるコーデックスとは、一度死亡した人間にシンビオートが寄生して蘇ったことで生まれるもので、それを持っているのはエディ・ブロックとヴェノムということだった。
基本的に映画はコーデックスを狙うゼノファージから逃げる二人のロードムービー的作品になっているが、クライマックスには他のシンビオートたちを収監しているエリア51の基地まで追い詰められてしまった。
この基地には前作『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』にて死亡したと思われていたパトリック・マリガンがシンビオートに寄生された状態で保護されており、彼はすでにトキシンと共生していた。
トキシンは研究者のテディ・ペインとサディ・クリスマスに対してヌルの脅威を警告し続けており、コーデックスの存在なども二人やレックス・ストリックランド将軍に伝えていた。
しかしトキシンは基地を襲撃したゼノファージからエディとヴェノムを逃がすためにマリガンごと犠牲となってしまった。
逃げ延びたヴェノムはトキシンから聞いていた基地に収監されたシンビオートたちを解放、近くにいた警備員や兵士に寄生することでシンビオート軍団が誕生した。
しかし強力に見えるシンビオート軍団ですら、ゼノファージ1体に苦戦を強いられることになる。
次から次へとシンビオートたちを捕食していくゼノファージは、ついにヌルにコーデックスを見つけたことを知らせ、ヌルはさらに複数のゼノファージを地球に送り込んだ。
1体すらまともに倒すことができていないゼノファージが、さらに追加されてしまったことで、エディとヴェノムももはや勝ち目がない状況となってしまった。
そしてエディとヴェノムはついに覚悟を決めることになる。
コーデックスは宿主かシンビオートのいずれかが死亡することで消滅することを知っていた二人は、自らを囮にしてゼノファージたちを強力な溶解液放出装置の下に誘い出す。
ヴェノムは体を大きくして一気にゼノファージたちを捕獲、無理やり装置の下に連れ込むことに成功する。
戦いの中で傷を負ったストリックランド将軍は、ヴェノムに協力して溶解液のロックを解除、ヴェノムを巻き添えにゼノファージの上に溶解液がかけられていった。
この直前にヴェノムはエディを外へと排出したことで、自分ひとりだけが犠牲になることですべてを終わらそうとしていた。
徐々に溶けていくヴェノムとゼノファージ。そしてシンビオートを敵対視していたストリックランドは、装備していた手榴弾によって装置ごと自爆をする。ヴェノムはゼノファージ共々この爆破によって消滅した。
地球へのヌルの脅威は、ヴェノムやシンビオートたちの犠牲により去っていった。
エディは「自由の女神が見たかった」と話したヴェノムの願いを叶えるために、ひとりでニューヨークに向かい、ヴェノムを想いながら自由の女神を眺めるシーンで本編は終了した。
『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』シンビオート軍団とは?
上記で先述の通り、今作には満を持してシンビオート軍団が登場している。
基地に収監されていたシンビオートが近くにいた兵士や警備員、サディ・クリスマス博士に寄生することで、ゼノファージと戦闘を繰り広げていた。
シンビオートについてはヴェノム以外は名前などは明言されていないものの、それぞれコミックに近いデザインのものも存在した。
コミックにはライフ財団がヴェノムのシンビオートを元に培養した人工シンビオート5体が登場しており、映画もいくつかこのメンバーに近いキャラクターとなっている。
一方で公式に確認されたものではないため、下記はあくまで調査による結果であることはご留意いただきたい。
まずサディに寄生したのはコミックでの人工シンビオートであるラッシャーだと思われる。映画でのラッシャーは女性型で、カーネイジのように触手から様々な武器を生成しながらゼノファージと戦っていた。
元々のコミックではヴェノムと敵対するキャラクターでもあるのだが、今作においては完全に味方側のシンビオートだった。
また警備員のジムに寄生したのはファージ、シンビオート軍団ではないが、先述のパトリック・マリガンに寄生したのはトキシンだった。
このほかにも数体のシンビオートが登場しているのだが、いずれも名前は確認できず、コミックに近いビジュアルやカラーに当てはめると、アンチヴェノムやスクリームなどが該当する。
5体のシンビオートのうちライオットについては1作目のメインヴィランとして登場しているため、おそらく今作には登場していないとみられる。
また終盤で爆風から逃れようとしたテディは、直前に基地から持ち出していたシンビオートの試験管を割り、自らに寄生させることで、脚を負傷し爆発に巻き込まれそうになったテディを雷のようなスピードで助け出した。
彼女のビジュアルはピンク色の体に長髪だったことでアゴニーだとされている。アゴニーは今作に登場したシンビオートの中でも生還した数少ないキャラクターでもある。
『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』のポストクレジットシーンは?
今作にはマーベル映画おなじみのポストクレジットシーンが存在した。改めて振り返っていこう。
復讐を誓うヌル
映画本編の最後では封印から解放されるチャンスを逃したヌルが、再びすべての生命や宇宙に復讐を誓うシーンで終了している。
ヌルは劇中での登場シーンは終始うつむいていたのだが、最後に顔を上げたときは、まさにシンビオートたちの恨みによる鬼の形相を見せていた。
ケリー・マーセル監督はインタビューのなかで、ヌルは将来的に再び登場することを示唆しているが、『ヴェノム』シリーズは終了したなかで、今後のSSUシリーズでヌルが再登場できるのかは不明だ。
ウワサではMCUシリーズの『スパイダーマン4』のメインヴィランになるというのもあるが、今回の映画からはそれに繋がるような伏線は確認できなかった。
虫とシンビオートの試験管
もうひとつのポストクレジットシーンは、メキシコのバーの店員であり、エディとヴェノムに接触していたバーテンダーが登場。
彼はストリックランドによって参考人として連行されていたのだが、すべての戦いが終わったあと、瓦礫だらけのエリア51の基地から出てきていた。
状況をなにも理解できないバーテンダーはそのまま逃げ去るのだが、その後に映し出されたシーンには、瓦礫に落ちていたシンビオートが入っていた試験管が、近くを動くゴキブリに小さな電撃を放出するシーンで終わっていた。
これがなにを意味しているのかは不明ではあるが、やはりヴェノムの復活を示唆しているのではないかと思われる。
今作の冒頭ではヴェノムがメキシコのバーに代金のコインと一緒に残したシンビオートが回収されており、以降それがどうなったかについては明確にされていなかった。
そのためゴキブリに電撃を放った試験管は、ヴェノムのシンビオートが入っていたということもあり得るだろう。
さらに今作では馬や魚、カエルに寄生するシーンもあり、クレジットシーンでは「もしもヴェノムが様々な生物に寄生したら?」といった感じの映像が展開されている。もしもゴキブリにヴェノムが寄生したらどうなるのだろうか?気になるところだ。
『ヴェノム4』などの続編映画や、MCUシリーズに参戦することが決まった場合には、このクリフハンガーも回収されていくかもしれない。
『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』まとめ
今作はそのタイトルや宣伝通り、エディとヴェノムの別れを描いたものとなった。
さらに前2作品よりも二人の掛け合いが多い作品ともなっており、このコンビが好きなファンにとっては楽しめる内容になっているだろう。
一方で中盤には必要があるのかと疑問に思うようなシーンもいくつかあり、さらにリス・エヴァンスが演じたキャラクターの家族についても、物語の上でクライマックスにまで登場させる必要があったのかは疑問なところだ。
シンビオート軍団のバトルについてはマーベルファンも楽しめるものとなっているのだが、掘り下げるべきところを掘り下げないなど、ストーリーには少々不完全燃焼気味なところは否めない映画となっていた。
SSUシリーズの将来を占うような肝入り映画ということもあって、今作ではこのシリーズが将来的にどの方向に向かっていくのかなども示してほしかったところではある。
2024年は『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』以外にも、『マダム・ウェブ』が公開され、12月には『クレイヴン・ザ・ハンター』の公開も控えている。しかしおそらくこれらの作品間の繋がりは描かれない可能性が高く、ソニー・ピクチャーがSSUで何をしたいのかをそろそろはっきりさせてほしいところだ。
ウワサではシニスター・シックスの結成を目指しているとも言われているが、スパイダーマンが不在の世界で、一体誰と戦うのかは注目だ。
『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス』は、エディ&ヴェノムのコンビが好きならば十分楽しめる映画ではある。一方で他作品やMCUシリーズとの繋がりを過度に期待しすぎない方がいいだろう。
『ヴェノム』シリーズはこれで一旦終わりということになるが、映画の評判がどうあれ、屈指の人気を誇るヴェノムなだけに、今後どのような展開をしていくのか注目をしておこう。
「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。
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