『シン・仮面ライダー』ネタバレ感想レビュー!-予習しなくても大丈夫!仮面ライダーたちが挑む組織との闘い

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※この記事には『シン・仮面ライダー』や関連作品のネタバレが含まれています。苦手な方はご注意ください。

『エヴァンゲリオン』シリーズ、『シン・ゴジラ』の庵野監督による話題の新作シン・仮面ライダーがついに公開!

今回はざっと『シン・仮面ライダー』に関しての感想レビューをしていきます!
※この記事には『シン・仮面ライダー』のネタバレが含まれています。苦手な方はご注意ください。

『シン・仮面ライダー』あらすじ

大型車から逃げるバイク。そこには二人の男女が乗っていた。

彼らは本郷猛(池松壮亮)と緑川ルリ子(浜辺美波)。クモオーグの追跡から逃げていた。追いつかれてしまいルリ子が裏切り者として連行されそうになると、本郷猛は仮面ライダー(バッタオーグ)に変身。クモオーグの部下を皆殺しにし、ルリ子を救出する。

本郷猛は鏡を見て唖然。怪人のような変わり果てた姿に変身していた。なぜ自分が変身したのか、どうして残虐に殺してしまったのがわからず嘆いていた。そこにルリ子の父、緑川弘博士が登場。

「君にしかプラーナの未来を任せられない」として、猛を改造したのだという。プラーナとは仮面ライダーの力の源であり、オーグとはオーグメントの略であり改造人間のことを指していた。プラーナという力の源をベルトを通して体に取り込み、力として使用できるように改造したのだという。

博士たちはある組織から逃げ出し、その組織を壊滅させる手伝いをしてくれないかと猛に依頼する。「ヒーローは赤なんでしょ」とルリ子は猛に赤いマフラーを巻いた。

そこにルリ子を追跡していたクモオーグが再び登場。ルリ子の意識を奪い、猛を蜘蛛の糸で拘束。そして博士を殺害してしまう。博士は死に際、猛に対し「ルリ子を頼む」と言い残し命を落とす。博士の死体は泡になり跡形もなく消え去ってしまった。

クモオーグはルリ子を誘拐、猛を拘束したまま爆弾をセットしその場を去ってしまう。間一髪のところで逃げ出した猛はクモオーグを追いかける。壮絶な戦闘の末、猛はクモオーグをライダーキックで撃破した。

緑川博士たちが戦っていた組織はSHOCKER。日本の大富豪が生み出した、人工知能が人類の幸せについて演算、導き出した答えは人類全体の幸せではなく、より深い絶望を抱えた一部の人間の幸福を目指すこと。その思想を掲げ実行するために集まったのがSHOCKERだった。SHOCKERにはルリ子の兄、イチローが残っていた。彼は猛に対抗すべく、もう一人の仮面ライダーを用意していた。

ルリ子たちがセーフハウスに到着すると、スーツ姿の男たち(竹野内豊、斎藤工)が侵入していた。彼らは政府の人間で、SHOCKER退治に手を貸してほしいというのだ。ルリ子たちは承諾し、最初のターゲットであるコウモリオーグに立ち向かうことになった。

自分の人を殺してしまうほどの力が恐ろしくなった猛は、一時は協力を拒み、ルリ子は単身コウモリオーグの元へ向かっていった。そこでコウモリオーグの罠にかかりコウモリオーグのウイルスに感染。意のままに操られてしまう。

そこに仮面ライダーとして戦う覚悟ができた猛が助けに入った。そしてルリ子も実はウイルスにかかったフリをしていただけ、不意をついてコウモリオーグの羽を焼いた。逃げるコウモリオーグを猛は追いかけ、ライダーキックで仕留めた。

政府の男たちがサソリオーグ(長澤まさみ)を倒す中、今度はハチオーグ(西野七瀬)を倒す依頼を受け二人はハチオーグの元へ向かう。

ハチオーグはルリ子のSHOCKER時代唯一の友人に近い存在だった。ハチオーグは町ごと人を洗脳し操っていた。説得を試みるも失敗し、操られた人に襲われかけるも、無実の人とは戦えないと二人は一時撤退する。

撤退時に人を操る為に必要なサーバールームの特定を済ませた猛はルリ子を単身ハチオーグの元に送り出し、その不意を突いて猛がサーバーを破壊、戦闘の末ハチオーグを倒すもルリ子に免じて命は助ける。しかしそこに現れた政府の男がサソリオーグの毒を使ってハチオーグを始末してしまった。

政府が用意した新たなセーフハウスに向かう二人。少し打ち解けた猛とルリ子は徐々に会話も増え、そこで蝶オーグであるイチローの存在を猛は知ることとなる。

蝶オーグであるイチローの目的は、ハビタット世界という意識の境目のないところへ全人類を送ること。SHOCKERの構成員は皆過激すぎるほどの世界思想を掲げていた。今まで姿を現していなかったが復活。政府の人間をハビタット世界へ送っていた。ハビタット世界はいわゆる魂だけの世界、一度送られてしまうと二度と帰ってくることができないという。

ルリ子と共にイチローの元へ向かうもイチローとルリ子はやはり決裂。イチローは洗脳した一文字隼人(柄本佑)を仮面ライダーに仕上げ、猛より上位の存在に改造。猛とルリ子は逃走を図る。

一文字は猛のプラーナがたまった瞬間を見計らい襲撃。仮面ライダー同士の直接対決となる。劣勢を強いられた猛は足を折られてしまった。ギリギリのところでルリ子が一文字の洗脳を解くことに成功。一文字が洗脳から解放されるも、K.Kオーグ(本郷奏多)の奇襲を受けルリ子が刺されてしまう。K.Kオーグは一文字が撃退するもルリ子は猛の目の前で息を引き取ってしまった。

ルリ子は消える寸前、猛のヘルメットに遺言とイチローへの打開策を仕込んでいた。猛はルリ子の遺言をヘルメット越しに受け取り涙する。

足が完治した猛は再びイチローに挑む為一文字に協力を依頼、しかし群れるのが嫌いという一文字は断ってしまった。単身イチローに挑む事となった猛は政府の二人に頼み事を残し単身乗り込む。

ショッカーライダーが待ち構える中無茶な戦いを挑み、絶対絶命のところに一文字が現れ猛を救出。ルリ子にかけてイチローと戦うと心に決めた一文字は猛に協力を申し出た。

二人でショッカーライダーを撃退しイチローの元にたどり着く。サイクロン号の自爆を使いイチローのハビタット世界である玉座の爆破に成功した二人だったが、突如仮面ライダー0号に変身したイチローに苦戦を強いられる。

ボロボロになりながらも力を合わせてイチローのヘルメットを破壊した二人は作戦であった猛のヘルメットを使いルリ子とイチローを会話させることに成功。改心したイチローはそのまま命を引き取ってしまった。戦いのさなか、大ダメージを受けた猛も同様、一文字に仮面ライダーを任せ、消えて行ってしまった。

猛が戦いの直前、政府の二人にお願いしたこととは、一文字にライダーを続けてほしいということ。新たなスーツとサイクロン号、猛のプラーナが残るヘルメットと共に仮面ライダーを続ける事を決心した一文字は、SHOCKER退治へ向かうのだった。

『シン・仮面ライダー』の良かった点:原作を知らなくても大丈夫!混沌の世界に描かれる純粋なヒーロー活劇!

筆者は恥ずかしながら当時の『仮面ライダー』は子供のころに見たのが最後、今回の鑑賞にあたっての予習などは行わなかった。『シン・ウルトラマン』の際にも多数見られた庵野監督のマニアックすぎる視点がどのようになるのか、100%楽しめるかが不安だった。

しかし結論から言うと杞憂に終わった。カメラワークなどの当時再現、クセなどはあれどしっかりと楽しめる最高の『仮面ライダー映画』として仕上がっていた。

▽主人公たち以外の世界観は最小限に!猛とルリ子とその周りの活躍を分かりやすく描いた快作!

あの仮面ライダーが現代に甦る…怪人が迫害された現代という過激な世界観を再現しその中での活躍を描いた『仮面ライダーBLACK SUN』に対し、今回の『シン・仮面ライダー』は世間の様子などはほとんど出てこない。

猛、ルリ子とSHOCKER周りを最小限で描いたことで、いい意味で視野を狭く、その中での葛藤や活躍を見届けることができた。

▽決めシーンは忘れない!そんな中でもダントツの存在感を放った浜辺美波演じるルリ子の存在

怪人の扱いこそキャラによっては雑さも感じたが、さすがの庵野監督、今としてはダサいと思われるかもしれない決めポーズ、決め台詞、すべてを劇中でしっかり再現してくれていた。

鑑賞者が望んでいる決めポーズはすべて最高のタイミングで登場する。いい意味で期待を裏切らない演出てんこ盛りだった。しかしカッコよさの嵐の中で、今作は『シン・緑川ルリ子』なのではないか?と思ってしまうほど浜辺美波の演技は光っていた。その演技、演出をぜひ劇場で確認してほしい。

『シン・仮面ライダー』の気になった点:さすがに説明ほしい!庵野節満載の言語設定

そんな楽しい作品であった今作だが、作中もやもやした描写もいくつか・・・。原作漫画などを未履修だからかもしれないが、特に気になったのは難しい設定、SHOCKERのオーグたちが目指す世界があまり理解できなかったことだ。

魂の考え方について自分である程度座標を定めながら鑑賞することをお勧めする。

『シン・仮面ライダー』は庵野監督による新たに生まれた超大作だ!

『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』に続き世に送り出された庵野監督による特撮リメイクシリーズ。前作たちの評判が良かっただけに「またか」といった意見もネット上では多く見られる。

しかし鑑賞後の感想としては「また素晴らしいものを作ってくれた」だった。さらに筆者にはわからない小ネタなどもたくさん挟まれているという。ぜひ劇場で、仮面ライダーたちの活躍を目に焼き付けてほしい!

さくし

さくし

YouTubeフィギュアレビューなどを上げています/ラジオ ゆとぴのヒーロー界隈談義 サブMC/映画、特撮、デジモン、ヒロアカが好き

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