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マーベル・スタジオは2020年以降に展開しているMCUシリーズ・フェイズ4から、非常に多くの作品を制作しており、映画だけでなく、Disney+ (ディズニープラス)で配信されるドラマやアニメ作品にも拡大している。
しかしこれにより、各作品の質に影響が出ているとの指摘があり、映画の興行収入にもその影響が見られたことで、現在は大幅に制作方針を転換している。
2025年は、その“多産体制”の最後の年とされ、2026年以降は作品数が絞られていく見通しだ。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、マーベル・スタジオ代表のケヴィン・ファイギ氏について報じ、彼があまりにも多忙で、社内での意思疎通すら困難になっていたと、幹部の証言を紹介している。
数年前、親会社ウォルト・ディズニー社の方針により、より多くの作品を世に送り出すという計画が打ち出された際、ファイギ氏は「優秀な企業市民でありたい」との思いから同意したが、結果的にはそれが誤りだったと記事では指摘されている。
幹部でさえも彼との会話がままならず、ようやく話せても、ファイギ氏の一言で数週間分の作業が無駄になることもあったという。スタジオのリソースも逼迫していたことがうかがえる。
ときには、彼と話すために社内の廊下で追いかけ回す者もいたとされる。
マーベルの元従業員は「インフィニティ・サーガ以降、戦略はただ拡大、拡大、拡大ばかりだった」と振り返っている。
また、MCUシリーズが映画だけでなくドラマにも拡大したことで、ファンがそれを「義務」や「宿題」のように感じるようになっていたことも、ファイギ氏は認識していたようだ。
当然ながらこの体制は長続きせず、現在ファイギ氏は大幅な軌道修正を主導していると報じられている。
さらにMCU作品への「義務感」を緩和するため、直近の映画『サンダーボルツ*』については、過去作を観ていなくても内容が理解できる構成にするよう、ジャック・シュライアー監督に依頼していた。
2025年は『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』『サンダーボルツ*』『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の3本の映画、Disney+では『スパイダーマン:フレンドリー・ネイバーフッド』『デアデビル:ボーン・アゲイン』『アイズ・オブ・ワカンダ』『アイアンハート』『マーベル・ゾンビーズ』『ワンダーマン』の6本の配信が予定されており、作品数としては非常に多い。
ただし、特に配信作品はすべてが映画との関連性が高いとは限らず、視聴が必須というわけではない。作品数は多いが、すでにそれらにもテコ入れがなされていることがうかがえる。
2026年以降は、インフィニティ・サーガ時代に近い形で作品数を絞っていく方針であるため、今後は一作ごとの品質が再び高まっていくことを期待したい。

「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。
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