『スーパーマン』ジェームズ・ガン、”スーパーヒーロー疲れ”に持論 ー 「駄作がたくさん生まれた」

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いまやスーパーヒーロー映画界で右に出る者はいないと言われるDCスタジオ共同代表のジェームズ・ガン監督は、マーベルの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズやDCコミックスの『ザ・スーサイド・スクワッド』、そして『スーパーマン』を成功に導き、今後彼が手がける作品にも大きな注目が集まっている。

最近、NPRのインタビューに応じたジェームズ・ガン監督は、昨今取り沙汰されている「スーパーヒーロー疲れ」について言及し、「駄作が多く作られた」と率直にコメントした。

”いわゆる「スーパーヒーロー疲れ」が本当にあったとは思っていないんだ。でも、「スーパーヒーローのゴールドラッシュ」みたいな時期は確かにあったよね。つまり、一時的に「ヒーローもの」ってだけで何でもお金になっていた時期があったってこと。VFX(視覚効果)の進化によって、そういう映画は本当に派手で目を引くものになったし。 でも、しばらくすると人々は飽きてきた。「これ、ただのヒーロー映画ってだけじゃ観る理由にならない。他に何か見る価値がないとダメだ」ってね。実際、駄作もたくさん出てきた。今では、人々は映画館に行く「理由」を求めるようになってるんだよ。”

スーパーヒーロー映画は、マーベル・スタジオのMCUシリーズが大成功を収めたことで、ハリウッドにおける一大トレンドとなり、多くの類似作品が制作された。

特に、競合するDCコミックスも自社キャラクターを用いたシェアード・ユニバースを展開し、2013年の『マン・オブ・スティール』を皮切りにDCEUシリーズを始動させたが、多くの作品が思うような成果を挙げられず、シリーズ後期には興行成績も低迷していた。

マーベル映画もコロナ禍の影響を受けつつも、2021年以降は興行で苦戦が続き、大幅なテコ入れが進められている。ソニー・ピクチャーズによるマーベル映画も、収益不振によりシリーズが終了した。

ジェームズ・ガン監督は、「スーパーヒーロー疲れ」という現象自体は否定しているが、ヒーロー映画が人々の文化に根付いたものであることは事実だ。ただし、単にヒーローが登場するだけではもはや十分ではなく、観客に「映画館へ行く理由」を提示する必要があるとする指摘には説得力がある。

DCUシリーズでは「脚本至上主義」の方針が採用されており、ガン監督を含むDCスタジオ上層部が納得のいく脚本が完成しない限り、映画の制作には進まないと明言している。
おそらく、この方針こそがガン監督の語る「映画館に行く理由」へのこだわりの表れであると言えるのだろう。

そうした理由が随所に込められた『スーパーマン』は、2025年7月11日より劇場公開中である。

模倣するだけではダメですね

ゆとぴ

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