『デッドプール』作者がマーベルと決別 ー 『D&W』プレミア後パーティにも招待されず

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デッドプールの共同制作者であり、生みの親のひとりでもあるロブ・ライフェルド氏が、マーベルとの関係を断つことを表明した。

ライフェルド氏は、マーベル・スタジオ代表のケヴィン・ファイギ氏を名指しし、「ケヴィン・ファイギは漫画家たちをあまりよく扱っていない。それが私の個人的な経験です」と痛烈に批判した。

この背景には主に2つの理由がある。

1つ目は、2024年公開の映画『デッドプール&ウルヴァリン』プレミア後のパーティーに、自身や家族が招待されなかったことだ。これについてライフェルド氏は、「私を当惑させ、貶め、打ち負かすためのものだった」と振り返っており、ディズニーがレッドカーペットで撮影された映画スタッフの写真を削除したことも明らかにしている。

もう1つは、映画でのクレジットの問題。ライフェルド氏は、自身を含む漫画家たちの名前をもっと目立たせるべきだと主張している。

”確かに漫画家たちは映画に出演するための苦労は必要ない。ただ、私たちのクレジットはエンドロールの途中に埋もれるものではなく、スーパーマンのジェリー・シーゲルとジョー・シャスターのように映画の冒頭に載せるべきだ。これは今に始まったことではない。”

マーベル映画は通常、エンドロールの最後に漫画家たちのクレジットを載せる傾向にあるが、ライフェルド氏は1978年公開の『スーパーマン』を例に挙げ、それと同じように冒頭でクレジットされるべきだと訴えている。

一方、マーベルの関係者は海外メディアの取材に対し、ライフェルド氏が、同じくコミックを手掛け『X-MEN』シリーズに関わっているファビアン・ニシーザ氏を軽視していたと反論した。

これに対し、ライフェルド氏も以下のように応じている。

”握手さえしない。品がない。すごいよ。ディズニーの対応は哀れだ。言葉が出ないよ。ジャック・カービー財団はマーベルを訴えたし、スティーブ・ディッコ財団もマーベルを訴えた。こういう問題への対応は、彼らの得意分野じゃないんだよ。”

ライフェルド氏の言う通り、故ジャック・カービー氏や故スティーブ・ディッコ氏の遺族は、マーベルに対してキャラクターの権利をめぐる訴訟を起こしている。ただし、これは珍しいことではなく、最近ではスーパーマンの作者の一人であるジョー・シャスター氏の遺産管理団体が、DCスタジオとワーナーを訴えている。

ライフェルド氏はこの問題について、「漫画家は特別な存在であり、それにふさわしい扱いを受けるべきだ」と主張している。

”連絡をくれた皆さんに感謝します。(中略)優しい言葉をかけるためにお金は必要ないですが、悲しいことにマーベルとディズニーにはそれができなかった。私と家族は一般的な礼儀を尊重されるべきです。私たちは道を照らす夢想家であり、これが今後、多くの人たちにとって状況が改善されるかもしれません。”

もちろん、ライフェルド氏の主張を支持するファンもいれば、彼はすでに多くの報酬を受け取り、正当な評価を得ていると指摘するファンもいる。

ライフェルド氏は1990年代、20代にして漫画家としては数少ない億万長者のひとりとされていた。
また、彼が批判するケヴィン・ファイギ氏も、イベントやレッドカーペットの場でクリエイターたちの名前を挙げたり、親しく接する姿がたびたび見られている。2024年10月には、ニューヨーク・コミコンで『デアデビル』の主演俳優とコミックのクリエイターによるステージも開催している。

両者の主張が相反するため、どちらを支持すべきかは意見が分かれるところだ。
マーベルがなぜライフェルド氏をアフターパーティーに招待しなかったのかは不明であり、彼がどのような扱いを望んでいるのかも個人的な感覚による部分が大きい。

この問題に明確な決着がつくかは分からないが、クリエイターたちが正当に評価され、ファンも楽しめる作品が作られ続けることを願いたい。

ゆとぴ

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「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。

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