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MCUシリーズのマルチバース映画として公開された『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』では、ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチがメインヴィランとして登場しており、アメリカチャベスのマルチバースを移動する力を狙ってストレンジたちと対峙していた。
『ワンダヴィジョン』のラストで力に覚醒したワンダは、アガサから奪ったダークホールドを使って闇堕ちをしていたのだが、ラストでは自身の行いを悔いたことでダークホールドの原典が刻まれた石碑を破壊するとともにその瓦礫に埋もれて生死不明の状態となっている。
そんな衝撃的な活躍をしたスカーレット・ウィッチだが、海外スクーパーによると、どうやら彼女は当初ストレンジに協力するヒーローサイドとして活躍する予定であったことが明らかになった。
初期案は1作目を製作したスコット・デリクソン監督が関与していた当時のものであるとのことで、彼が離脱する前に検討されていた内容である。
映画の当初のヴィランはナイトメアであり、ワンダはストレンジがナイトメアとの戦いをサポートする役目があったとのことだ。
おそらく闇堕ちの計画はこの時点ではなかったものと考えられる。
その後にマーベル・スタジオ代表のケヴィン・ファイギ氏と脚本家のマイケル・ウォルドロン氏によってストーリーラインが変更されることが決定されたと伝えられている。
ウォルドロン氏は『ワンダヴィジョン』を見ていなかったとのことだが、どうしてもワンダをヴィランとして描きたかったと伝えら得れている。これがストーリーの完全な見直しにつながったと報告されている。
サム・ライミ監督が就任し、実際に撮影が始まってからも脚本の執筆はされていたようで、ギリギリまで内容の見直しが行われていたようだ。
ちなみにこういった変更によってリントラのような、登場シーンが大幅に減らされたキャラクターも存在していたという。またイルミナティのメンバーも直前まで変動していたことがわかっている。
この初期案からはあまりマルチバース要素を感じることは出来ないが、もしこのまま進んでいたら今作に対する批判も違ったものになっていたかもしれない。
今作はアース838のヒーローとしてパトリック・スチュワート演じるプロフェッサーXや、ジョン・クラシンスキー演じるミスター・ファンタスティック、アンソン・マウント演じるブラックボルト、実写デビューとなったキャプテン・カーターなど、ファンにも人気あるキャラクターも描かれたのだが、そのすべてがワンダによって無惨に殺害されている。
こういった演出にも批判が集まったことで、非常に賛否が分かれた映画となっていたのだ。
紆余曲折を経て製作されながら、まさに”マッドネス”な映画となった『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』はDisney+ (ディズニープラス)で配信中だ。
「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。
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