ディズニーCEO、作品の大量生産に「集中力が落ちていた」 ー マーベル・スタジオにも言及

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ウォルト・ディズニー社はここ数年大きな苦境に立たされている。

コロナ禍の影響もあるが、コロナの制限が明けてからも作品の大ヒットには恵まれず、自社の作品や傘下のスタジオであるピクサーや、ルーカス・フィルム、ヒットメーカーでもあったマーベル・スタジオでさえも、ここ数年は大きなヒットには恵まれていない。

その理由の一つには作品を大量に制作し過ぎたことが指摘されていたが、最近ディズニー社のCEOであるボブ・アイガー氏が決算会見にて、改めて生産体制の見直しや反省点などに言及をしている。

”私たちは、続編やフランチャイズにもう少し力を入れていく方向です。みなさんが自宅から映画を出かけるためには、馴染みのあるシリーズに力を入れることは実際に賢明なことです。(過去の)私達はストリーミング配信サービスや、世界中での会員数をもっと増やしたいという欲求で、作品の大量生産を大幅に増やそうとし、スタジオのいくつかは少し集中力を失っていた。そこで私たちが踏み出した最初のステップは、量を減らし、特にマーベルにおいては、作品数を減らしたことです。”

ディズニー社は自社サービスのDisney+ (ディズニープラス)の会員数を増やすために、非常に数多くのオリジナル作品や、劇場公開からものの数十日で配信に切り替えるなどの手法を取っていたが、これらの取り組みについてはファンの間でも批判の声が多く聞かれていた。

一部成功している作品は存在しているが、やはりオリジナル作品の増加は、同時に新規ファンの参入の障壁にもなり、既存ファンにとっても視聴疲れを起こさせてしまう。

そういった意味でも作品数を減らし、よりヒットの可能性の高い作品に注力していくのは賢明な判断と言えるだろう。

またアイガー氏が述べているように、すでに人気のある作品の続編にも力を入れていくとしている。直近では『ズートピア2』や『モアナ』の続編、『トイ・ストーリー5』『アナと雪の女王3』の公開が発表されており、実績のある作品たちの続編が制作されていく予定だ。

マーベルについても以前のように大量にドラマ作品の発表はされておらず、発表済みの作品の配信を待つのみとなっている。同時に人気を博した『WHAT IF…?』のような作品は続編が作られている最中だ。
映画についても2024年は『デッドプール3』のみと、一時期に比べて作品数はぐっと減っている。

ルーカス・フィルムについては大ヒットドラマの『マンダロリアン』の新シーズンの制作をしつつも、映画化することを発表しており、人気作品により注力していくところは、アイガー氏が言及したとおりだ。

リソースの最適化や、供給のスピードなどの調整によって、ディズニー社がこの負のループから抜け出せるのか、今後の動きに注目しておいたほうが良さそうだ。

ゆとぴ

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「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。

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