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ついに日本でも公開されたDC映画最新作『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』!本国での公開から約2ヵ月ほど遅れての公開となり、若干世界の流行から乗り遅れた感はありますし、新型コロナウイルスの影響で他の映画が公開延期されるなかで、全く動じずに予定通り公開してくれたのは個人的には嬉しい。
ということで今回は『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』に関する疑問と感想を書いていきます。
果たして今作の評価は?
※この記事には『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』のネタバレが含まれています。苦手な方はご注意ください。
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』のあらすじ
まずは今作のあらすじを大まかに紹介。
『スーサイド・スクワッド』で地球を救い、ジョーカーによって脱獄することに成功したハーレイ・クインは、数年後にジョーカーと破局。今までジョーカーの恋人として手出しされてこなかった彼女が、一気に恨みを持った人間に狙われることに。中にはゴッサムシティ警察のレニー・モントーヤや、街の裏側で暗躍するローマン・シオニス/ブラックマスク含まれていた。
ブラックマスクのクラブで歌姫として働いていたブラックキャナリーは、チンピラに誘拐されそうになった泥酔したハーレイを助け、その格闘の腕を買われてシオニスの運転手に。シオニスの右腕であり、ナイフの達人であるビクター・ザーズとともに、大金が入った銀行口座の情報が刻まれた大粒のダイヤを預かる任務を受けるが、スリで自活する少女カサンドラ・ケインに盗まれてしまう。
カサンドラは盗んだダイヤを体の中に飲み込んだまま警察に連行されてしまう。シオニスは彼女を捕まえるために捕獲したハーレイに条件付きで彼女を探させる。同時にシオニスはカサンドラに懸賞金をかけたことによって、ゴッサムシティ中の危険な奴らがカサンドラを狙うことに。
また近所に住んでおり顔見知りでもあったカサンドラを助けるためにブラックキャナリーもレニー・モントーヤに連絡を入れて助けを求めた。
警察署で拘留中だったカサンドラを見つけたハーレイは、暗殺者集団を振り切り彼女を自身の隠れ家で匿うことにするが、家主に売られたことで襲撃に遭う。
一時はシオニスの手から逃げるため、カサンドラを廃遊園地に置き去りにして売ろうとするが、その場に居合わせたブラックキャナリー、レニー・モントーヤ、そしてマフィア一家の娘で、家族を殺された復讐を果たして活動するハントレスとともに、ザーズを倒すことに成功。ハーレイは自身の行いを反省して、皆でブラックマスクとその軍隊を倒すことを決意する。
彼女たちの戦闘力の高さや、ブラックキャナリーの高音域の音波攻撃により何とか軍隊を倒すことに成功するが、ダイヤを飲み込んだカサンドラはブラックマスクに連れ去られてしまう。
ハントレスと協力してカサンドラの元まで追いついたハーレイは、ブラックマスクをギリギリまで追い詰めることができたが、銃の最後の一発が外れ絶望しかける。
しかしカサンドラが機転を利かせて、ブラックマスクのポケットに手りゅう弾を仕込んだことによって爆散、ハーレイはなんとかカサンドラとダイヤを守ることに成功したのだった。
戦いが終わった彼女たちは朝食をとる。そこでダイヤを体外に排出することに成功したカサンドラとハーレイは、ブラックキャナリーたちの元から逃亡。ダイヤを持ち去っていったが銀行口座の大金は元々の持ち主であるハントレスに返却される。
その後ブラックキャナリー、ハントレス、レニー・モントーヤは資金を元にヒーローチーム「バーズ・オブ・プレイ」を結成。独自の活動でゴッサムにはびこる悪を退治していく。
ハーレイは「バッドアス・マザーファッカー社」という肩書を名乗り、弟子のカサンドラ、ハイエナのブルースとともに街の中に消えていった。
『スーサイド・スクワッド』との繋がりは?
ということでざっくりとしたあらすじを紹介したところで、次は映画において気になる疑問をまとめていきましょう。
まずはハーレイ・クイン初登場作品で2016年公開の『スーサイド・スクワッド』との繋がり。
映画公開前は完全に独立した作品として特に『スーサイド・スクワッド』との繋がりは意識されていないとプロデューサーのスー・クロール氏は語っていた。
しかし実際は以下のような繋がりが示唆されていた。
小物で『スーサイド・スクワッド』を意識
まずはハーレイがカサンドラを捕まえるために襲撃した警察署での一幕。ハーレイは壁に貼られた指名手配犯の写真を見て「この人知ってる!」と話すシーンがある。
この指名手配犯こそ前作でともにチームとして活動したキャプテンブーメランであった。
キャプテンブーメランはおそらく『スーサイド・スクワッド』の一件の後も逃走を続けているようだ。写真もジェイ・コートニーが演じたものを使用しており、明らかに2作品の繋がりを意識したものとなっている。
ちなみにキャプテンブーメランは現在撮影中の『ザ・スーサイド・スクワッド』にも登場することがわかっている。こちらの映画には他にもヨエル・キナマン演じるリック・フラッグや、ヴィオラ・デイヴィス演じるアマンダ・ウォラーも再登場する予定だ。
『スーサイド・スクワッド』で着ていたハーレイのTシャツが登場
劇中のクライマックス直後、ブラックマスクとの闘いの準備をするシーン。ハーレイが廃遊園地のアトラクション「ブービートラップ」にハーレイが隠していた装備を身に着けようとするレニー・モントーヤはあるTシャツを見つける。それこそが『スーサイド・スクワッド』でハーレイが着ていたもの。
ハーレイはTシャツに対して「これは思い出の品だからダメ!」とシャツを取り上げている。
ハーレイ・クインの回想にも
今作には冒頭にハーレイ・クインが自身の生い立ちを語るシーンが存在する。その途中でジョーカーとの出会いを振り返るシーンが登場。前作で大量の化学薬品の中に飛び込んだシーンが登場している。
このシーンが新規で撮影されたものなのか、それとも前作の映像を使いまわしているのかの区別はできなかった。しかし『スーサイド・スクワッド』を見た人ならば明らかに繋がっていることを意識したシーンであることは間違いない。
次に中盤でカサンドラに弟子入りを懇願されたハーレイのシーン。カサンドラはハーレイに対して「どうしたらあなたみたいになれるの?」と聞いたところ、ハーレイは今までの流れを早口で語る。
その中には「世界を救う」という言葉が確認されており、おそらくこれは『スーサイド・スクワッド』での出来事を指していると考えられる。
このように映画公開前に予想されていたものよりもはるかに『スーサイド・スクワッド』の繋がりを意識した演出が盛り込まれていた。一時は別の世界観になるとまで言われていたが、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』と『スーサイド・スクワッド』は確実に同じタイムラインに存在していると考えられる。
2021年公開の『ザ・スーサイド・スクワッド』はソフトリブートされるといわれているが、今作の流れを引く継ぐならば、こちらも同様に時系列につながった作品になる可能性は高いだろう。
ジョーカー役はジャレッド・レトではない!
今作にはハーレイ・クインの回想にジョーカーと思しき人物が一瞬だけ登場する。ハーレイにかつて拷問された人物の回想シーンにジョーカーが登場しているのだ。『スーサイド・スクワッド』でもなかった新規の映像である。明らかにジャレッド・レトが演じたジョーカーのように思えたが、実は違うようだ。
一瞬だけ写るジョーカーを演じたのはアメリカのインディーズで活躍するアーティストのジョニー・ゴスだ。
これはジョニー・ゴス自身のツイッターでも明らかになっている。
Ya boi played the joker in Birds Of Prey pic.twitter.com/DkMPoDNNTe
— am (@johnny_goth) February 18, 2020
ジョニー・ゴスが選ばれた理由としては、彼の手と体型がジャレッド・レトに非常に近かったからだと本人が海外メディアのインタビューで明かしている。
・Joker Actor In Birds Of Prey Revealed
映画では本当に短いシーンでの登場であったため、ジャレッド・レトが演じたものだと思ってしまったファンも多いでしょう。『スーサイド・スクワッド』との繋がりを意識した演出をふんだんに使っていた分、そう思ってしまうのも無理はない。僕自身も勘違いしてしまったのだ。
ちなみにジャレッド・レトは現在マーベル映画である『モービウス』で主演をしている。
ハーレイはバーズ・オブ・プレイではない?『ゴッサムシティ・サイレンズ』は製作されるのか
ということでここからは個人的な『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』の感想を書いてきます。
今作のタイトルにある『BIRDS OF PREY(バーズ・オブ・プレイ)』は、コミックでは女性ヒーローたちのチーム名である。それは映画のラストでもそのままの設定で受け継がれ、ブラックキャナリー、ハントレス、レニー・モントーヤがヒーロー活動するためのチーム名として名乗っている。
しかしハーレイ・クインはバーズ・オブ・プレイの正規メンバーではないのだ。そこでハッと思い出すのが映画の原題。今作は元々『BIRDS OF PREY (AND THE FANTABULOUS EMANCIPATION OF ONE HARLEY QUINN)』という長いタイトルを持っている。
邦題はほぼそのままだが、『BIRDS OF PREY』の位置が前後していることに気づくでしょう。そして『BIRDS OF PREY』とハーレイ・クインの名前が「AND」で繋がれているところを見ると、あくまでバーズ・オブ・プレイとハーレイは別々の存在であることが示されているのだ。
映画ラストでもハーレイはともに戦った女性ヒーローとは別の道を歩み、バーズ・オブ・プレイには加入していないところからもわかるだろう。
ちなみにコミックのハーレイはゴッサムシティの女性ヴィランチーム「ゴッサムシティ・サイレンズ」には所属している。このチームにはハーレイのほかに、ポイズンアイビーとキャットウーマンがメンバーに名を連ねている。どちらもDCコミックスの有名ヴィランだ。
そして実は『バーズ・オブ・プレイ』よりも先に映画化の企画が立っていたのは『ゴッサムシティ・サイレンズ』の方だ。
それが何かしらの理由により変更されて今に至るのだ。
一説によると『バーズ・オブ・プレイ』の成功すれば、今後ハーレイ・クイン3部作として『ゴッサムシティ・サイレンズ』が2作目、そして『バーズVSサイレンズ』が3作目として製作されると噂されている。
実際のところはどこまで本当のことなのかはわからないが、事実だとしたら今後もハーレイの活躍を大いに楽しみことができるのだ。
ちなみに現時点までの今作の興行収入は199億円ほどで、予算と言われている100億円を超えて黒字となっている。ただ『スーサイド・スクワッド』や同じDC映画の『ワンダーウーマン』と比べると低調な興行収入と言える。
・ Birds of Prey: Harley Quinn approaches $200M at box office
反対に海外の映画批評サイト「ロッテントマト」では、映画批評家と観客から共に80%近くの支持率を得ており、評価としても十分と言える成績を残している。
・「BIRDS OF PREY (AND THE FANTABULOUS EMANCIPATION OF ONE HARLEY QUINN)」 – Rotten Tomatoes
ファンからは受け入れられつつも、どうにも興行収入が追いついていないのが現状だ。この成績をワーナー・ブラザース側がどのように判断するかはわからないが、個人的には『ゴッサムシティ・サイレンズ』の映画化には期待をしてい。
もちろん2021年公開の『ザ・スーサイド・スクワッド』の成績もある程度評価に加味されていくだろう。今後の動きに注目していこう。
内容は少しダレる。アクションは白飯3杯イケる
次は肝心の映画の内容に関して。
今作は若干特殊なストーリー構成となっており、ハーレイ・クインが主に語り部として途中まで話の流れを解説している。特徴としては『デッドプール』とも似た構成になっている。
故に所々で過去の時系列の話をするため、ややこしくなっている。
特にハーレイが警察署を襲撃したまでの経緯を解説する流れは、主にブラックキャナリーに焦点を当てて話が展開されるが結構ダレ気味だ。少々単調に見えてしまう。
警察署の襲撃するシーンは彼女らしい戦闘シーンを見せてくれており、テンポも良かった分、いきなり過去の話につながると見てる側としてはお預けを食らった気分だ。それが30分近くあるのだからどうしても長く感じてしまう。
もちろん見どころもふんだんに盛り込まれている。それがアクションシーンだ。
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』はテンポの良いハーレイのアクションが非常に多く存在している。得意のバットなどを使ったトリッキーな戦い方は見ているものを感心させてしまうほど面白い。アクションシーンだけを見返すためにもう一度劇場に足を運んでも良いと思える。
なぜここまでアクションが魅力的なのか?答えは簡単だ。
今作のアクション監修にはキアヌ・リーブス主演の『ジョン・ウィック』シリーズを手掛けたチャド・スタエルスキ監督が関わっているからだ。
『ジョン・ウィック』はめまぐるしい場面展開と機知に富んだアクションが評価されている人気シリーズだ。そんな『ジョン・ウィック』の良いところを真似ているのだから面白くないわけがない。
個人的にはアクションシーンを見るだけでも価値があると思っている。そしてハードなアクションをこなしながらもかわいらしさも表現するハーレイ・クイン役のマーゴット・ロビーは流石の一言。
カッコよさと可愛さを同時に表現したハーレイ・クインはぜひとも映画館で見てもらいたい。
女性の自立を描くにはハーレイは最適
今作はタイトルにもある通り、ハーレイ・クインの華麗なる覚醒を描いている。
ジョーカーと別れたことによって、今まで”ジョーカーの恋人”という特権を失った彼女を周りの人間は無価値だと評価している。ジョーカーという後ろ盾を失ったことでハーレイを殺そうとする人物も次々と現れるのだ。
この状態のハーレイは”自立できない女性”を表現している。
しかしハーレイはそんな状況を打破するために、一人の女性として、ハーレイ・クインとして自立しようと奮闘する。
同様にどこか不満を抱えたブラックキャナリーや、レニー・モントーヤ、ハントレス、そしてカサンドラ・ケイン集まり、それぞれの覚醒をしていく(正直ハントレスは微妙だが)。
「強い女性」や「自立した女性」が表現物の中でも頻繁に描かれるようになってきた昨今では、ジョーカーの添え物のような存在だったハーレイ・クインで、”女性の自立”を表現したのは最適そのものだったといえるだろう。
また彼女たちが対峙するブラックマスクが女嫌いなド畜生野郎だったことも彼女たちを引き立たせたように見えた。
まとめ:次のハーレイはいつ?
ということで『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』の疑問点や個人的な感想を垂れ流してきました。皆さんはこの映画どう評価しますか?良かったらツイッターやLINEのオープンチャット「コミチャ」内でお聞かせください!
約4年ぶりに新しい活躍が見れたハーレイ・クイン。次に彼女の活躍が見れるのは早くも来年2021年8月6日公開の『ザ・スーサイド・スクワッド』!
こちらの映画は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズを手掛けたジェームズ・ガン監督がメガホンをとっている。前作からソフトリブートされるといわれている今作は果たしてどのようなストーリーになるのか?気になるところですねぇ。
今後もハーレイ・クインの動向に注目していきましょう!
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「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。
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