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『デッドプール&ウルヴァリン』は、MCUシリーズとしては初のR指定ヒーロー映画として歴代級のヒットになった一方で、「本当にどれくらい儲かったのか?」という点では議論を呼んでいる。
フォーブス誌による最新の報道によると、マーベル・スタジオが英国政府への提出した資料やフォーブスの分析をもとに、制作費や税額控除、マーケティング費用を含めた“リアルな数字”が整理されてたことで話題となっている。
まず知っておきたいのが、英国の映画向け税制優遇だ。イギリスでは制作費の少なくとも1割を国内で使えば、その支出の最大25.5%が税額控除として戻ってくる仕組みになっている。ハリウッド大作がロンドン近郊のスタジオで撮影するケースが多いのは、この制度が大きな理由だ。
そのうえで、『デッドプール&ウルヴァリン』の数字を見ていく。英国の税務申告に基づく報道によれば、本作は2024年10月31日の時点で制作費が4億1810万ポンド、ドル換算で約5億3370万ドルに達していたとされる。
これに対し、作品は英国政府から合計で8200万ポンドの税額控除を受けている。ドルでは約1億470万ドルに相当し、その分だけ実質的な制作コストが節約されていることになる。
税額控除後の”実際の制作費”は、約3億3610万ポンド、ドル換算で約4億2900万ドルと試算されている。
マーベル・スタジオのスタンダードな制作費が2億~2億5000万ドルであることを考えると、『デッドプール&ウルヴァリン』がかなり高額な映画であることがわかるだろう。提出資料のなかにはプロジェクトの予算から大きくはみ出していることも記されている。
ここにさらに乗ってくるのがマーケティング費用だ。フォーブスと海外メディアの試算では、宣伝費の想定として「控えめな1億ドル」「標準的な1億5000万ドル」「攻めた2億ドル」の3パターンを用意している。本作の世界規模でのプロモーションの規模を考えると、2億ドルクラスの攻めた宣伝だった可能性が高いとみられている。
そのため先程の試算された実際の制作費とマーケティング費用の2億ドルを足せば、高くとも約6億2900万ドルという計算になる。
では興行収入側はどうだったのだろうか?
『デッドプール&ウルヴァリン』の世界興行収入は約13億3800万ドルに到達しており、R指定映画としては歴代クラスの大ヒットである。
ただし、チケット売上の全額がスタジオに入るわけではない。フォーブスの説明によれば、劇場側の取り分などを差し引くと、スタジオの取り分は興行収入の約50%程度と見なすのが一般的で、本作の場合は約6億6900万ドルがディズニーとマーベル側に入ったと推計されている。
ここから先ほどの総コストを引き算すると、試算上の「純利益」はかなり圧縮され、攻めたマーケティング費用を引くと、約4000万ドルほどが純利益となる計算だ。
数字だけ見れば、世界的な大ヒットの一方で残った利益は予想外にも小さいことがうかがえる。
もちろん、ここで挙げたのはあくまで推計であり、配信権やテレビ放映、パッケージ、グッズなど“劇場外”の収入は含まれていない。そうした二次的な収益まで加えれば、最終的には十分な黒字になっていると見るのが自然だろう。
それでも、世界で13億ドル超を稼いだメガヒットが、帳簿の上では数千万ドル規模の利益にとどまってしまう可能性があるという事実は、ハリウッド大作のコスト構造がどれほど肥大化しているかを物語っている。
近年ではこうした莫大な予算に対して上げることができる収益が縮小傾向にあることから、スタジオの再編なども行われている。将来的には予算を圧縮したうえで、どのようにして売上を効率的に伸ばすことができるかが課題となっていくだろう。
マーベル・スタジオは現在量よりも質を重視した作品作りに専念しており、より映画にかける予算を精査していくことにもなりそうだ。
今後のマーベル作品や他社の大作映画が、どこまでコストを抑えながら魅力を保てるのかという点でも、『デッドプール&ウルヴァリン』は重要なベンチマークになりそうだ。

額がデカすぎてわけわからない

「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。
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