『G.I.ジョー: 漆黒のスネークアイズ』感想レビュー ー 日本を舞台にした派手なニンジャアクション!

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『G.Iジョー』の待望の新作として2021年10月22日より公開となった『G.I.ジョー: 漆黒のスネークアイズ』
前作の『G.I.ジョー バック2リベンジ』からは実に8年ぶりの新作であり、なおかつ長期の日本ロケが敢行されたハリウッド映画でもあるのだ。

そんな日本人ならば見逃すことができない『G.I.ジョー: 漆黒のスネークアイズ』の感想レビューをしていきましょう!

『G.Iジョー』とは

まずは軽く『G.Iジョー』の解説から。

『G.Iジョー』は世界各国から集められた地上最強のチームで、1964年にトランスフォーマーやマーベルレジェンドなどを発売する『ハズブロ社』から発売された大人気ミリタリーフィギュア。1983年からはアニメシリーズが始まり、2009年にはチャイニング・テイタム主演で実写映画化され大ヒットを飛ばし、続く2013年には、ドウェイン・ジョンソン主演、ブルース・ウィルス出演で『G.Iジョー バック2リベンジ』が公開され同じく大ヒットとなった。

『G.I.ジョー: 漆黒のスネークアイズ』あらすじ

標的は“日本” 世界の命運を掛けた"忍者大戦”が始まる!

日本の闇の組織から、ある男の命を救ったスネークアイズは、秘密忍者組織“嵐影”への入門を許可される。 600年の間、日本の平和を守り続けた“嵐影”は、 悪の抜け忍集団と国際テロ組織“コブラ”連合軍による攻撃にさらされ、危機に瀕していた。 スネークアイズは嵐影の“3つの試練”を乗り越え、真の忍者となり、 迫りくる“忍者大戦”から、世界を守る事が出来るのか!?

公式HPより)

予告編

良かった点:アクションはお墨付き!吹替にも注目

今作は日本に存在するという忍者たちに焦点を当てた物語だ。
その忍者にとっては欠かすことのできないアクションや、日本ならではのこだわりのある吹替キャストにも力が入れられているぞ。

▽手に汗握るアクション

今作は何と言ってもアクションが見どころだ。

実際に日本で行われたロケには、あの実写版『るろうに剣心』でおなじみの谷垣健治氏がアクション監督、セカンドユニットディレクターとして参加している。

他のハリウッド映画とは一味違った日本刀のアクションシーンがふんだんに散りばめられており、すべてのシーンの完成度が非常に高い。また日本人なら「フフッ」となるような、フライパンや扇を使った「アメリカが好きな日本」の格闘シーンを融合した、目新しいアクションが満載だ。

ちなみにカーアクションを含んだ本編映像も解禁されているので、ぜひともご覧いただければと思う。

▽外国人にはこう映っていたのか!最強の水戸黄門アクション!?

数あるアクションシーンの中でも、一際目を引いたのは物語終盤で敵のボスが使用してくるアイテム。

日本人なら一度は見たことがあるであろう『水戸黄門』シリーズ。あのシリーズでは、各話の終盤、助さん格さんが乱闘を繰り広げる中、光圀様が颯爽と現れ、「この紋所が目に入らぬか!」と印籠を取り出してそれを見た悪者たちが一斉にひれ伏す。

そんな水戸黄門の「印籠」のようなアクションが今作には重要なアイテムと一緒に取り入れられている。ハリウッドスケールの再現とその派手さに、きっと劇場で「この手があったか!」と膝を打つことだろう。

▽リブート作だからこそ可能になった”新たな”G.Iジョーワールド

過去実写化されたG.Iジョーに登場するスネークアイズは、沈黙の誓いを立て、一言もしゃべらないまま、回想シーンでのみストームシャドーとの因縁を描いていた。G.Iジョーの一員でありながらも、『心強いわき役』的なポジションだった。

今作のスネークアイズは沈黙の誓いを立てていないため、しっかり自分の言葉で話す。ストームシャドーとの因縁は大人になってからのものに差し替えられており、より深く、複雑な様子がリブートされている。続編が見たくなるようなストーリー展開、新たなG.Iジョーワールドの展開に今後も期待だ。

▽吹き替えが最高

今回は吹き替え版での試写を鑑賞した。主演の吹き替えを担当している木村昴は、国民的アニメ『ドラえもん』のジャイアン役や、最近では『仮面ライダーリバイス』に声優として参加していたりと引っ張りだこの声優である。

明るい演技の印象が強い声優だが、今作の演技には深みがあり、初めて自分の言葉で話し、葛藤するスネークアイズを見事に演じ切っていた。ジャイアンやリバイスとは全く違った男前な演技はまさに必見だ。

イマイチだった点:前作とのつながりは無し

アクションやキャラクターの描き方は非常に質の良い映画に反して、少しイマイチな部分もあった。この点も正直にお話していこう。

▽過去作とのつながり

日本でG.Iジョーといえば、正直玩具より映画のほうを思い浮かべる人のほうが多いだろう。
しかし今作は完全なリブートであり、過去作のオリジンを求めていたような人にとっては全く思いもよらないストーリーが展開されていく。過去作のファンからすると、この設定改変は場合によっては受け入れにくいかもしれない。

▽ストームシャドーの存在感

過去作でイ・ビョンホンが演じたストームシャドー、悪役にもかかわらずそのビジュアルで大人気となり、主演が変更される中で続投した2作をまたぐ数少ない過去2作の『顔』ともいえるべきキャラクターだった。

しかし今回ストームシャドーとなるトミーは、やはり厳しい目で見るとイ・ビョンホンの存在感に完全に負けてしまっている。
ただ制作陣も危惧したのであろう、今作の演出はかなり凝っている。すぐにおなじみのストームシャドーになるのではなく、少しずつ衣装が白くなって行く。

だんだんとストームシャドーになっていく様子が丁寧に描かれているのだ。急に違う俳優でストームシャドーです、という演出ではなかった事はかなり好印象。ファンの気持ちに寄り添うような心構えのようなものを感じた。

まとめ:日本で広がるハリウッド級アクション!

約10年の歳月を経てスクリーンに帰ってきたG.Iジョーは、10年の歳月で間違いなくパワーアップしていた。

特にアクションシーンはここでしか見られないものばかりで、昨今のアクション映画の中でもトップレベルと言っていい。

また、なんちゃって日本ではなくしっかりと日本で行われたロケには、日本人ですら感じられないような日本の良さを感じる事が出来る。我々が日頃当たり前のように感じている電車やパトカーの音、夜のネオン街の美しさを改めて感じることができる。そんな現代日本と江戸が融合した世界で、忍者スネークアイズが大暴れする今作は間違いなく必見だ。

さくし

さくし

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