Netflix、ワーナーの組織体制維持を発表 ー 「独立して継続」

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Netflixが買収を発表した老舗映画スタジオのワーナー・ブラザース・ディスカバリーをめぐる今後の運営方針について、「既存チームのまま独立して継続する」方針を打ち出した。

同社とワーナーが互いに補完関係にあるとして、買収後も両者を独立して運営し、現在の運営チームを維持する意向を公式サイトで発表した。今回の発表は、買収によって組織が急に作り替えられるのではないかという不安に対して、まずは現状の枠組みを尊重する姿勢を示した形だ。

”Netflixとワーナー・ブラザースは互いに補完し合う事業を展開しているため、現在運営しているチームと共に、今後も独立して事業運営を継続していく予定です。また、オリジナル映画やシリーズへの長期的な投資を拡大し、米国における制作能力の拡大も継続します。過去4年間で、Netflixは米国経済に1250億ドル以上を貢献し、14万人以上のキャストとクルーを雇用し、全米50州で撮影を行ってきました。ワーナー・ブラザースとの提携により、さらに多くのことが可能になります。”

またNetflixは投資家向けの発表でも、ワーナー作品の公開形態について「劇場での伝統的な公開形態を維持し、ワーナー映画を劇場公開することに完全にコミットしていく」と説明している。

映画ファンや劇場オーナーの間では配信企業が親会社側に立つとなると、劇場公開が縮むのではないかという疑念が出やすいが、少なくとも現段階のメッセージは逆であることがわかる。少なくとも買収前に取り交わされていた劇場公開に関する契約は法的義務を負っており、数年間は現在の公開体制が維持されることとなる。

ワーナー・ブラザース・ディスカバリーがNetflixとの合意を進める一方で、パラマウント・スカイダンスの別の買収提案も絡む複雑な状況がある。ただWBDはNetflixとの合意を支持し、別提案を退けるよう株主に呼びかけたと自社発表で説明している。

こうした局面でNetflixが公式に「人事や組織の大改造をしない」「従来型の劇場公開も続ける」と強調したのは、クリエイター側とファンの不安を先回りして抑える狙いもあるだろう。

今回の内容はDCコミックス作品や大型シリーズの今後にも直結するため、注目は集まりやすいだろう。DCスタジオについてもピーター・サフラン氏とジェームズ・ガン監督の共同代表体制は数年は維持されていくこととなる。

ただし現時点で示されたのは“方針”であり、買収手続きや規制当局の審査など、今後のプロセス次第で具体の運用がどうなるかは変わり得る。少なくともNetflixの公式文面としては、ワーナーの組織体制は当面、独立性を保ったまま継続される見通しだ。

この組織が永遠に続くわけではないけどね・・・

ゆとぴ

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