『エターナルズ』監督、映画製作における問題点を挙げる ー 「制限が無い」

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MCUでも屈指の野心的な作品とされる『エターナルズ』は、結果的に世界的なヒットには至らず、映画批評サイト「ロッテントマト」ではMCU初の腐った評価を獲得してしまった。

本作を指揮したクロエ・ジャオ監督はヴァニティ・フェア誌のインタビューで、制作当時に直面した思いがけない「落とし穴」について語っている。

当時の現場には予算やスケジュールの制約がほとんど無く、その自由さがかえって判断を難しくしたと振り返った。

”『エターナルズ』には制限があまり無かった。それはとても危ういことだった”

ジャオ監督はむしろ制限がある状況の方が創造性を研ぎ澄ますと考えており、新作の準備過程では限られたロケーションでの撮影を例に挙げて説明した。

”使えるのは街角ひとつだけ。だからこそ全ての選択に意味が宿る”

『エターナルズ』では“ほぼ無限の資金とリソース”を前提に構想を拡張できたが、その豊かさが物語の取捨選択を鈍らせる場面もあったという。実際、作品は壮大な時代をまたぐ歴史や地球規模、さらには宇宙の出来事にまで及ぶ内容となり、キャラクターや神話の設定、時間軸が幾重にも重なっていた。

一方でそれが一本の映画に収めるための「線引き」を難しくしていた。ジャオ監督の言葉は、巨大シリーズの制作現場でも基本に立ち返り「何を見せ、何を見せないか」を厳密に決める重要性を示している。

『エターナルズ』は現在続編の企画はなく、アニメ『WHAT IF…?』や『マーベル・ゾンビーズ』などマルチバースを舞台とする作品でキャラクターが再登場する程度にとどまっている。

『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』では、エターナルズが出現を阻止したセレスティアルズの石化した体が島として描かれ、そこからアダマンチウムが発掘される展開が盛り込まれていた。

また、アベンジャーズ・X-MEN・エターナルズのクロスオーバー計画があるというウワサもあるが、公式にエターナルズの今後がどうなるかは明かされていない。

良くも悪くも大きな話題を呼んだ『エターナルズ』はDisney+ (ディズニープラス)で配信中だ。

取捨選択ができない状況は意外と厳しいね

ゆとぴ

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