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マーベルは過去に倒産の危機に瀕した際に、自社が保有するキャラクターの映像の権利を様々な会社に売却した過去があった。
ユニバーサルにはハルク関係のキャラクターを、20世紀FOXへはX-MENやデアデビル、ゴーストライダーなどのキャラクター、そしてソニー・ピクチャーズへはスパイダーマン関連のキャラクターの権利が渡っている。
現在はそのほとんどが実質的にマーベルのもとに戻ってきているが、スパイダーマンだけはいまなおソニーがその権利を保有している。
近年は2社で共同制作という形でトム・ホランド主演のスパイダーマン映画を制作するなど、概ね協力関係ではあるが、実は過去にソニーは更に多くのマーベルキャラクターの権利を格安で買収できる機会があったことが、海外メディアの記者から明らかになった。
権利を売却していた当時のマーベルは破産から這い上がるために現金が必要であり、少しでも多くのキャラクターの権利を売り渡そうと考えていた。
そこでソニー・ピクチャーズにマーベルキャラの映像の権利25本ほどを、2500万ドルで売却する契約の交渉をしていた。しかし当時のソニーはスパイダーマン以外のキャラクターには興味を示さず、売却交渉は決裂したと伝えている。
この判断が同社の運命を大きく分けていたかもしれない。ひょっとするとソニー・ピクチャーズ製のマーベル・シネマティック・ユニバースの展開もあり得ただろう。
もちろん、マーベル・スタジオならではの才能によって構築されたものではあるため、単純に権利があるだけで、その成功が掴めたかは難しいところではあるが、この決定が現在のハリウッド業界の未来を決める大きな分岐点であったことは間違いないはずだ。
人気キャラクターのほとんどの権利を売却してしまったマーベルは、MCU構築当時は大きな知名度はなかったアイアンマンやキャプテン・アメリカ、マイティ・ソーなどを使ってアベンジャーズを作り上げ、それが見事に大ヒットを記録したことで、現在のマーベル・スタジオがあるのだ。
今後スパイダーマンの権利がマーベル側に戻ることは、数年以内には難しいだろうが、2つのスタジオが互いに協力しながら、マーベルキャラクターたちを魅力的に描いてくれることを期待しておこう。
「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。
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