『ダークナイト』脚本家、トゥーフェイスの台詞に苦悩 ー 「私が書いたものではない」

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いまでも伝説的な映画として語り継がれているクリストファー・ノーラン監督映画の『ダークナイト』

今作はクリスチャン・ベール演じるブルース・ウェイン/バットマンの他にも、ヒース・レジャー演じるジョーカーの存在感や、アーロン・エッカート演じるハービー・デント/トゥーフェイスの悪に染まっていく様子も大きく焦点が当てられていた。

そんな『ダークナイト』で脚本を担当したノーラン監督の弟であるジョナサン・ノーラン氏海外メディアのインタビューに答え、当時トゥーフェイスの「英雄として死ぬか、生き延びて悪に染まるか」という台詞に悩まされたことを明かした。

” 『ダークナイト』の台詞に悩まされている。私が書いたのではないから悩まされているんだ。兄が書いたんだ。一番心に響くセリフだから、本当によくわからなかったよ。理解もできなかった。兄の原稿を読んで、「わかった、そのまま残しておこう。でも、意味がよくわからない。そんなことが本当にあるのか?」と思った。その後に映画が公開されてから何年も経つと、あの台詞がますます真実味を帯びてくる。『オッペンハイマー』では、まさにその通り。キャラクターを築き上げ、打ちのめす。それが私たちがキャラクターを扱う方法なんだ”

トゥーフェエスの台詞はまさにヒーローがヒーローのまま死んで、永遠にヒーローとして語られるのか、苦悩を持ったままヒーローを続け、なにかのきっかけに悪に染まってしまうのか、トゥーフェイスはもちろん、バットマン自身も正義と悪の紙一重の存在であることを示しているたと思われる。

ジョナサン・ノーラン氏は後年になって公開された同監督の『オッペンハイマー』でそれを改めて理解できたと語った。

ちなみにクリストファー・ノーラン監督は別のインタビューでこの台詞について触れている。

”脚本の後半で思いついたんだ。脚本のバージョンを 1、2 回書き直したけど、そのときにハービー・デントの悲劇を凝縮したものを探していたんだけど、それはバットマンにも当てはまる。”

正義と悪の両方を上手く描いた『ダークナイト』シリーズはデジタル配信中だ。

ゆとぴ

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