シガニー・ウィーバー、『エイリアン』復帰の可能性に言及 ー 「戻りたいとは思っていない」

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『エイリアン』シリーズは近年も新作が続き、映画『エイリアン:ロムルス』や初の配信ドラマ『エイリアン:アース』などで世界観が広がっている。

その一方で、シリーズの象徴であるキャラクターのリプリー再登場をめぐるプロジェクトの行方は多くのエイリアンファンの関心事でもある。

過去にはニール・ブロムカンプ監督によるいわゆる『エイリアン5』計画が進んでいたが実現には至らず、さらに最近はプロデューサーで脚本家ウォルター・ヒル氏による“年を重ねたリプリー”を主役に据えた新案が存在すると報じられてきた。

この件について、リプリー役のシガニー・ウィーバーが最新のトークイベントパリのシネマテーク・フランセーズでそれらの作品の詳細について語った。

まず『エイリアン5』については『エイリアン2』の続編で『エイリアン3』の出来事を後付けするような設定だったとのことだ。

”素晴らしい脚本だったのだけれど、不運なことに、その時期にリドリー・スコットがシリーズにとても執着するようになって、前日譚に力を入れ始めたんです。それがこの企画にとっては災難だったと思う。私たちは結局、前に進めなかった。実際、ニールは諦めてしまったんじゃないかしら。彼は本当に才能があるのに。彼の幸運を心から願っています”

『エイリアン5』の計画はコンセプトアートの公開や、リプリーの再登場を計画していたようだが、最終的にリドリー・スコットの前日譚路線が優先されて制作されることはなかった幻の一作だ。

またウォルター・ヒル氏が企画しているとされるリプリーのその後を描いた作品については、全く異なるタイプの物語になると語っているが、自身は今のところ出演するつもりはないとも話している。

”ウォルター・ヒルがいまどこかにいるリプリーを描いたテキストを約50ページ書いています。ただ私はシリーズに戻りたいとは思っていないんです。リプリーはおそらくあの世界では200歳くらいになっており、また様々な問題も依然として存在している。これはこれまでとは「まったく違う物語」になり得る。彼がさらに書き進めたものを読んでみて、どうなるか見てみたい”

いずれの作品も実現する可能性があるかどうかは不明だが、リプリーが関与している物語ともあって、往年のファンにとっては注目度も高い映画となることは間違いない。

ただし長期シリーズものの欠点として、懐古主義的な演出で過去のキャラクターを再登場させるようなファンサービスは諸刃の剣だ。その場でのリアクションは得ることはできるが、長期的にもてその演出が良い効果をもたらすかは疑問が残るところではある。

新たなファン層を獲得するためにも、新しいキャラクターを作り出し、それらの人物を中心にした物語の展開をしていくほうが、シリーズの延命にもつながるだろう。

『エイリアン』シリーズは現在『エイリアン:ロムルス』の続編が計画中。将来的には再び『プレデター』シリーズとのクロスオーバーも期待されている。

隙間を埋めていくのか、前に進んでいくのか、このシリーズの方針が気になりますね

ゆとぴ

ギネマナッツ編集部

映画情報サイト「Ginema-nuts(ギネマナッツ)」の編集部です。

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