MCU映画&ドラマ「世界観は強く、つながりは控えめ」へ ー マーベルTVトップが語る新たな方針

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『デアデビル:ボーン・アゲイン』、特別編『パニッシャー』、そして『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』へと、物語の舞台は同じMCU世界のニューヨークを共有している作品群だ。

3つの作品は互いに強く連携しているわけではないが、それでも同じ街を舞台にしている限りは、大きく矛盾が生じさせるわけにはいかないだろう。マーベル・テレビ部門トップのブラッド・ウィンダーバウム氏Phase Heroのインタビューに対して、実際の制作現場の合わせ方を語っている。

ウィンダーバウムは、各作品の“自立”を前提にしつつ、同じ街としての一貫性を最重要視すると説明した。

”MCUの他の取り組みと同じだ。小さく緊密なプロデューサー陣が、キャラクターや世界が交わる場面では互いの仕事を見て話し合っている大きな伏線を別作品で回収することが目的ではなく、同じユニバースだと感じられることが大事だ。”

MCU作品のシェアード・ユニバースという特性を活かしながら、トーンやジャンルが違っても“同じ街”に見せるのがクロスオーバー演出の肝になるという。

”コメディからドラマまで行き来してもいい。ただニューヨークは同じニューヨークに感じられる必要がある。答えは原作コミックにある。デアデビルとスパイダーマンのコミックを読めば、同じ街をまったく違うレンズで見ている。トーンが違っても、同じ街だと感じさせたい。”

ここ数年のMCUでは配信ドラマも映画と強くリンクする方針がとられていた。ドラマのその後の展開を映画で描く、または映画のその後をドラマで描くなどをしたことでファン離れも引き起こしているのが直近の大きな課題だった。

現在はドラマと映画は基本的に独立した物語になっており、作品間を跨いだ物語の大きな展開はとられていない。

そのため上記の3つの作品も同じニューヨークが舞台だとしても物語は強く関連していないのだ。パニッシャーについては単独作品に加えて『ブランド・ニュー・デイ』にも登場することがわかっているが、おそらく物語的に大きなつながりはないことが予想される。

ウィンダーバウム氏はドラマの方の進捗にも触れている。

『パニッシャー』の特別編は撮影を終えて、いま編集段階にある。ジョン・バーンサルとレイ・グリーンが脚本で、撮影監督はアカデミー賞受賞のロバート・エルスウィット。とてもエモーショナルでワイルドな作品だ。”

また公開順と時系列についても触れており、基本的には公開の順番通りで物語の整合性がとられているとも明かした。

”すべては順番通りになると思う。『デアデビル:ボーン・アゲイン』シーズン2が『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』より先に出る。整合性はあるが、強烈な大筋の直結を過度に期待しないでほしい。”

要するに、太い相互接続よりも“同じ街に生きる物語同士の気配”を揃える方針となっているのだ。

シェアード・ユニバース間の接続をしつつも、単体作品でもしっかり楽しむことができる、これがいまのMCUの方向であり、重要な軸となっていくだろう。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』シーズン2は2026年3月に、『パニッシャー』特別編は2026年内、映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は2026年7月31日に全米公開予定だ。

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ゆとぴ

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「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。

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