『マーベルズ』監督「私が提案した映画ではなくなった」 ー 制作の裏側を明かす

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2023年に公開されたMCUシリーズの映画『マーベルズ』は、キャロル・ダンヴァース/キャプテン・マーベルを中心に、モニカ・ランボー、そしてカマラ・カーン/ミズ・マーベルの3人が共闘する物語を描いた作品だった。Disney+ (ディズニープラス)で配信されていたドラマ作品ともクロスオーバーしており、MCUの世界観を広げる試みでもあった。

映画批評家からは概ね好意的な評価を受けた一方で、興行収入面では伸び悩み、マーベル・スタジオにとっては「失敗作」と位置づけられる結果となった。

そんな『マーベルズ』について、メガホンを取ったニア・ダコスタ監督が最近のイベントでのインタビューで制作当時の心境を語っている。

“マーベルにはすでに公開日が決まっていて、いくつもの準備が進んでいました。だから、私はその流れに乗るしかなかった。彼らの映画の作り方は、理想的には私が望むやり方とは違っていたんです。ある時点で私は「これはもはや私が提案した映画ではないし、最初に撮ったバージョンでもない」と気づきました。「これは経験で、学びの過程だな」って思ったんです。そしてこれは監督としての成長や自分を強くしてくれるものだと感じました”

MCU作品では、年間に複数本の映画を公開するスケジュールがあらかじめ決まっており、それに合わせて脚本やキャスティング、撮影が進められる。そうした体制の中で、再撮影や追加撮影が頻繁に行われるのもマーベル作品の特徴だ。

今回の『マーベルズ』もその例外ではなく、監督が構想した初期の内容から大きく軌道修正された可能性が高い。ダコスタ監督も「どこかの段階で自分のビジョンとは違う方向に進んだ」と語っており、制作体制へのジレンマを感じていたようだ。

もちろん、こうした体制でもヒット作を連発してきたのがマーベル・スタジオだが、制作スピードや作品数の増加に伴って、質の面での課題も指摘されるようになってきた。

『マーベルズ』の不振を受け、『キャプテン・マーベル3』の制作は現在ストップしているとも言われている。しかし、キャプテン・マーベルやモニカ、カマラの3人のヒーローとしての活躍を再びスクリーンで見たいという声は今も多く存在している。

果たして彼女たちが再びチームアップする日は来るのだろうか? キャプテン・マーベルの今後の登場に注目していきたい。

ゆとぴ

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