『アンドー』ショーランナー、MCU低迷の理由に持論 ー 「だからダメなんだ」

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『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のスピンオフドラマ『キャシアン・アンドー』は、前評判を覆し、シーズン1・2ともに高い評価を受け、『スター・ウォーズ』ドラマシリーズの中でも屈指の傑作とされている。

本作でショーランナーを務めたトニー・ギルロイ氏は、SlashFilmのインタビューにて、マーベル・スタジオが展開するMCUシリーズの近年の低迷に触れ、その理由について持論を語った。

”『アベンジャーズ』でみんなが追いかけてたアレ、何だったっけ?ああ、四次元キューブだ!だからマーベル映画ってみんな失敗するんだよ。やってることは常に、、、もしそれだけしかやってないなら、結局やってるのは「ただ四次元キューブを手に入れようとしてるだけ」なんだ。”

少々物議を醸しそうな発言だが、このギルロイ氏の言及はMCU初期の作品に限られており、実際には四次元キューブだけでなく、インフィニティ・ストーンを巡る広がりのある物語が描かれていた。

ただし、それらはシェアード・ユニバースの軸として機能していた要素に過ぎず、すべての作品がストーン収集に集中していたわけではない。たとえば『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『エンドゲーム』はストーン争奪を主軸にしていたが、それらもキャラクターの魅力と10年にわたる積み重ねによって支えられていた。

一方、マルチバース・サーガでは「何を目的とした物語なのか」が不明瞭で、ファン離れを招いたとも言われている。インフィニティ・ストーンのような明確な要素や軸となる物語があったほうが良かったという意見もある。

ギルロイ氏も、やりすぎれば物語がチープになると指摘し、『キャシアン・アンドー』ではそうした演出を避けて制作したと明かしている。

”このドラマに関して言えば、それは完璧だったよ。(K-2SOの登場が遅れたのも)最初からそうするつもりだった。以前にあった別のバージョンの企画も、スマートで面白いものではあった。悪くはなかった。でも、致命的な欠陥があるように思えた。それが「もしそれが君たちのドラマなら、つまりパイロットでいきなりシタデル(要塞)を襲撃するなら、じゃあエピソード9で何をするの?何をやるの?またディスクを手に入れるの?」って話なんだ”

作品の目的やテーマに応じて物語は変化するが、観る者を飽きさせない工夫や明確な方向性が、『スター・ウォーズ』にもMCUにも求められているのは間違いない。

『キャシアン・アンドー』はすでに『ローグ・ワン』の結末が明らかであり、『新たなる希望』から『ジェダイの帰還』にかけて銀河帝国が崩壊することも知られている。それでも「結果」ではなく「キャラクターの過程」を描くことの重要性を示した作品であった。

『キャシアン・アンドー』とMCUシリーズは、Disney+(ディズニープラス)で配信中である。

どっちも面白い作品だよ

ゆとぴ

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