リドリー・スコット、近年のハリウッド映画に「クソ」 ー 自分の作品を見始める

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『エイリアン』や『ブレードランナー』で知られるリドリー・スコット監督が、近年のハリウッド映画に辛辣な評価を下している。

ロンドンでのトークを紹介した記事によれば、スコット監督は現在のハリウッド映画について「凡庸さに溺れている」と表現し、楽しむために自分の映画を見直していると明かした。

”今日、世界中で作られる映画の数は文字通り何百万本。数千本どころか、何百万本にも及ぶ。しかもそのほとんどがクソだ。いまは凡庸さに溺れている。だから私がしているのは、ひどい話だが自分の映画を見始めることだ。実際かなり良いし、歳を取らない。先日は『ブラックホーク・ダウン』を観て「どうやってあれを成し遂げたんだっけ?」と思った。たまに本当に良い映画が現れると安堵する。誰かが良い映画を作っているのだと分かるからだ。”

スコット監督は半世紀にわたり『グラディエーター』『オデッセイ』『エイリアン:コヴェナント』など多様なジャンルで作品を送り出してきた。そのうえで現在のスタジオ映画に満足していないという本音は、量産とシリーズ物や過去作続編が軸となる現状への率直な感想でもあろう。

監督の発言の是非は分かれるが、一本一本の完成度を重視すべきだという指摘は今のハリウッドでも繰り返し語られている。

ただスコット監督は「良い映画が時折登場する」とも話しており、現在の状況下でも傑作は生まれると認めている。

ちなみに彼は以前、スーパーヒーロー映画を「退屈」と評し、脚本も「全然良くない」と発言して物議を醸した。

ヒーロー映画については、いまやマーベルやDCも量より質へ舵を切り、特にDCスタジオは脚本至上主義を掲げている。粗製濫造は修正され始めており、スコット監督が好む映画も増えるかもしれない。

コロナ禍以降のハリウッドは過渡期にある。配信との競合を見据えつつ、今後どんな映画が生まれるのか注目しておきたい。

スコット監督の視点も大事なポイントですね

ゆとぴ

ギネマナッツ編集部

映画情報サイト「Ginema-nuts(ギネマナッツ)」の編集部です。

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