”作り過ぎた”ディズニープラスの代償は「ファンの無関心化」 ー 新たな報告書が明らかに

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ウォルト・ディズニー社が展開する独自のストリーミング配信プラットフォーム、Disney+(ディズニープラス)は、サービス開始当初から会員数の拡大を目指し、自社が保有するIPを活用した多彩なオリジナル作品を積極的に配信してきた。

特にコロナ禍の影響を受けた時期にはその傾向が強まり、劇場公開と同時にデジタル配信を行うなど、独自の戦略を展開していた。

しかし、この手法は必ずしも成功したとは言えず、The Wrapの最新の情報によれば、2025年第1四半期にはDisney+の会員数が約70万人減少する見込みであると予想されている。

原因の一つとして、作品数を増やしすぎたことで個々の作品のクオリティが低下し、視聴者が“義務感”や“疲労感”を抱いた結果、退会につながったと分析されている。

ある業界プロデューサーは、特にマーベル・スタジオ作品の品質が「信じられないほど落ちた」と語り、それによりブランド全体の評判が傷つき、ファンが“無関心”の状態に陥っていると指摘している。

また、マーベル・スタジオ代表のケヴィン・ファイギ氏も別のインタビューの中でこの点を認めており、「MCUブランドの価値を貶めてしまった」と率直に語っている。

さらに、あるマーケティング担当幹部は『スター・ウォーズ』作品についても以下のように語っている。

”かつては『スター・ウォーズ』の映画を見に行くのは特別なことでした。しかし4年に一度映画を公開するのと、3つのドラマを常時配信し、毎年のように映画を公開するのとでは訳が違います

『スター・ウォーズ』もまた、映画よりドラマの配信が増えたことで、かつての“特別感”が失われてしまったと振り返っている。

映画スタジオにとって最も警戒すべきは、視聴者の「無関心」である。認知されなければ話題にすらならず、評価の対象にすらならない。

この現象は、ディズニー傘下のシリーズ作品全体に波及しており、すでに同社ではテコ入れが始まっている。

現在は「量より質」を重視した制作方針への転換が進められており、特に『スター・ウォーズ』シリーズとMCUシリーズでは、近年に比べて大幅な作品数の削減が行われている。

『スター・ウォーズ』に関しては、『アソーカ』シーズン2を除けば新たなドラマの制作予定はなく、映画プロジェクトも複数進行中ではあるものの、いずれもすぐに公開される見通しではない。

MCUにおいても、一時は年間3本のドラマを配信していたが、今後は『ヴィジョン』を最後に本数が大幅に削減される予定だ。また、映画との連動性も極力抑える方針とされ、ドラマ単体、映画単体でも楽しめる構成へと移行していくと報じられている。

ディズニーは現在、自社の主要ブランドの立て直しに本腰を入れている。目先の利益だけでなく、長く愛され、語り継がれるような作品づくりを今後も続けていってほしいところだ。

映画やドラマは質が何より大事ですね

ゆとぴ

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