パラマウント、ワーナー買収を諦めず ー CEO「まだ遅くはない」

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ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)の買収をめぐる争奪戦で、パラマウント・スカイダンスCEOのデヴィッド・エリソン氏がまだ諦めていないようだ。

WBD側はすでにNetflixからの買収提案を受け入れており、「勝負あり」に見える状況だが、エリソン氏は株主に向けて「まだ遅くはない」と訴えかけている。

報道によれば、WBDはNetflixによる約827億ドル規模の買収提案を受け入れたとされている。一方でパラマウントは、すでに約1084億ドルの敵対的買収提案を提示しており、条件面ではNetflix案を大きく上回る金額を提示しているという。

エリソン氏は米経済番組の取材に対し「ウォール街では現金こそが王様だ。われわれはNetflixの取引よりも176億ドル多くの現金を提示している」と強調。WBD株主に向けた書簡でも「我々の公開買付けはNetflixとの取引より価値が高く、完了までの道筋も速くて確実だ。いまならまだパラマウントの提案による利益を得ることができる」と訴えた。

書簡の中でエリソン氏は、Netflix案の内訳にも言及している。Netflixの提案は1株あたり23.25ドルの現金と4.5ドル分の株式、さらにグローバルネットワーク部門のスピンオフ株を組み合わせた内容とされるが、「見かけほどの価値はない」と批判。
対してパラマウント案は、1株30ドルというよりシンプルかつ高額なオファーだとアピールしている。

またエリソン氏は、WBDのデヴィッド・ザスラフCEOが自分たちの提案に対して「電話一本、メール一通すら返してこなかった」と不満も表明している。

これにより、買収レースはすでにNetflix優勢で固まっているとの見方も強まっているが、パラマウント側は土壇場での逆転を狙って、株主に直接アプローチする形となった。

一方でNetflix案が承認された背景には、パラマウントの資金の出どころに問題があったとされている記事もある。パラマウントは中東系ファンドから資金提供を受けており、透明性や自由度の低さからワーナー幹部や株主から敬遠されたともされている。

今回のWBDの買収は今後規制当局の審査や既存契約の扱いなど、買収成立までには多くのハードルが残っている。Netflixとの取引が予定どおり進むのか、それともパラマウントの「まだ遅くはない」という呼びかけに株主が応じるのか、しばらくはハリウッドとストリーミング業界の動向から目が離せない状況だ。

かなりの根気を感じますねぇ

ゆとぴ

ギネマナッツ編集部

映画情報サイト「Ginema-nuts(ギネマナッツ)」の編集部です。

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