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DC映画の世界には、実現していれば現在の流れを大きく変えていたかもしれない「幻の企画」がいくつか存在する。その中でも、ファンの間で語られるのが、ギレルモ・デル・トロ監督版『ジャスティス・リーグ:ダーク』である。
本作は『ヘルボーイ』などで知られるギレルモ・デル・トロ監督が、脚本家マイケル・ギリオ氏と共に準備を進めていたダークヒーロー集結映画で、コンスタンティンを中心に、スワンプシング、デッドマン、エトリガン、ザターナ、クラリオン・ザ・ウィッチボーイら「ダーク寄り」のヒーローたちが登場する構想だったといい、ファンの期待も高かった。
しかし企画は進行途中で頓挫し、その後ドッグ・ライマン監督が引き継ぐ話もあったものの、最終的に映画化は実現しなかったと伝えられている。
今回ギレルモ・デル・トロ監督がインタビューの中で、このボツ企画について改めて言及し、具体的なキャスティング案や、バットマンのカメオ出演など、これまで明かされてこなかったディテールを披露した。
監督はまず、デッドマン役として『シェイプ・オブ・ウォーター』などで自身の作品に常連の俳優、ダグ・ジョーンズを起用するつもりだったと説明する。細身の体格と独特の身振りがスーツアクター的な役柄に適していると考えていたようで、かなり早い段階から「デッドマンはダグ・ジョーンズで」とイメージしていたという。
ストーリー面についても、コンスタンティンが物語の中心に立つこと、スワンプシングに焦点を当てたドラマ性、そしてフロロニック・マンがヴィランの1人として登場することなどが語られている。デル・トロ監督によれば、キャラクターたちの出番や役割は非常に自然な形で配置されており、自身としても完成した脚本に強い手応えを感じていたそうだ。
さらにバットマンの扱いについてデル・トロ監督は、映画の中に「ごく短いが印象的なバットマン登場シーン」を用意していたことも明かしている。
物語の中でキャラクターたちが「飛行機が必要だ」となった際、「友人に飛行機を持っている男がいる」と話し、場面はブルース・ウェインのオフィスへと切り替わる、という流れだったという。ヒーロー総出演のクロスオーバーではなく、あくまで世界観のつながりを示すカメオとしての登場を想定していたようだ。
一方で、現在のDCスタジオ体制との関係について、デル・トロ監督はDCスタジオ共同代表のジェームズ・ガン氏と『ジャスティス・リーグ:ダーク』の再始動について話したことはないとも語っている。
DCスタジオの新体制のもとで、ジャスティス・リーグ・ダーク関連の企画が改めて立ち上がるのかどうかは現時点では不透明だ。ただ、今回明かされたようなキャスティング案やバットマンのカメオ演出、デッドマンを活かしたアクションのアイデアなどは、ファンの想像力をかき立てるに十分な内容であり、「もし実現していたら」という夢をこれからも語り続けさせてくれるだろう。

見たかったやつ

「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。
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