MCUマルチバース・サーガはなぜ失敗したのか? ー ルッソ兄弟監督は新サーガでも続投か

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マーベル・スタジオのMCUシリーズは、インフィニティ・サーガを『アベンジャーズ/エンドゲーム』で締めたあと、「マルチバース・サーガ」に舵を切っていた。

しかし、このサーガは数年に渡って迷走していると言われており、ウォルト・ディズニー社の戦略やコロナ禍の影響もあって、インフィニティ・サーガ時代ほどの評価を得られていない状況が続いている。

この点について海外の有力ファンメディアが具体的な要因を整理している。ポイントとしては以前から指摘されていた通り、作品数の拡大とシリーズ設計の粗、そして先述の外的要因が重なったことだ。

マーベルやディズニーも「量が質を上回ってしまった」あったと認めており、サーガ後半は公開本数を絞る方針に切り替えている。

そもそもマルチバース導入は作品の表現や物語の“自由度”を上げ、メインシリーズではできないような企画、旧作ヒーローのカメオを試すための設計であり、それらが最終的にメインアースにも影響を与えていくという計画だった。

しかし複数のプロジェクトが散り散りに展開している印象を強め、サーガ全体がどこに向かっているのかがわかりにくくなってしまったのがマルチバース・サーガの多くな失敗の要因とも言える。

さらにコロナ禍で準備不足のまま作品を出さざるを得ない状況が続き、過去5年で全体のシリーズに影響するようなタイトルは半数未満にとどまった。そのために全体的にまとまりが見えづらい状態になったのだ。

またDisney+ (ディズニープラス)の会員数拡大に注力するための質の低いドラマ配信や、2023年の脚本家組合と俳優組合のストライキ、観客の視聴行動の変化も逆風になった。

現在はこれらの反省を踏まえ、サーガ終盤は映画やドラマの作品数を圧縮し、インフィニティ・サーガのようにフォーカスすべきポイントを絞っている最中だ。

特に今後公開予定で、マルチバース・サーガに残された数少ないタイトルは『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』の3本で、後者2本はMCU初期で実力が認められているジョー・ルッソ&アンソニー・ルッソ兄弟が監督を務めている。

さらに記事では次なるMCUサーガについて、スタジオ内のストーリー統括グループ(通称「マーベル・パーラメント」)にルッソ兄弟監督を迎え、次サーガの全体設計を助言させる構想が伝えられている。

これらは公式による情報ではないものの、ファン目線からでもわかるMCU全体の問題点についてはマーベル側でも把握しており、マルチバース・サーガの終焉と次なるサーガへその反省を活かす動きが見られている。

果たしてインフィニティ・サーガ時代のような、多くのファンが期待感を寄せることができる世界観を取り戻すことができるのだろうか?今後の情報に注目しておこう。

ゆとぴ

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「Ginema-nuts」「トイハコ」の管理人です。アメコミ、特撮が主食の大きなお友達の一人です。

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